愛と誠
メジャーのプレーオフの試合は午前中で終わった。こうなると、やることは1つ。「愛と誠」を読むことだ。
わしは、漫画はじっくり読むタイプなので時間が掛かった。特に梶原もんはセリフが多いので、思った以上に完読した時間が遅くなった。
これが「アカギ」だったら、巻数は多くても、読むのに掛かる時間が極端に短くなる。無意味なデカいカットの連続で、セリフの文字もイチイチ大きいからな。
逆に、読むのに最も時間を要するのは「ゴルゴ13」だ。だからして、「ゴルゴ13」を漫画喫茶で読むバカはしない。
「愛と誠」は、実に面白かった。当時、大ヒットしたのは当然である。
梶原一騎が偉大なのは、「愛と誠」と同時に、「空手バカ一代」や「柔道讃歌」といった、これも人気を博した漫画の原作を書いていたことである。もうこんな奴は出現しないだろうな。
そんな「愛と誠」も、疑問点が数々ある。特に、「早乙女愛よ、僕は君のためなら死ねる」で有名な岩清水弘に関してが最も多い。
岩清水の愛に対する纏わりは、今では完全にストーカーだ。それに、「正確と冷静」がモットーと言いながら、全く冷静じゃねぇじゃねぇか。
早乙女愛を追い掛けて、悪の花園実業に転校するのが、その最たる例だ。もし花園実業で、愛と同じクラスになれなかったら岩清水の転校は無意味になってしまうぞ。
岩清水は秀才中の秀才という設定であるが、物語の途中から全く勉強しなくなってしまった。なにせ、愛を追い掛け回していたからな。その分だと、模試も受けてねぇだろ。
如何に秀才でも、勉強しないと成績が落ちるのは自明。岩清水は、失恋後、勉強の道に戻ったのだろうか?
今日読んだのは原版ではなかったので、数々の修正が行われていた。座王権太を「白痴」と表現していたのが「ゴリラ」になっていた。
それと、「ションベン横丁」が「飲んべい小路」に変えられていた。前者はともかく、後者は残念である。あそこは、「ションベン横丁」の方がしっくりくる。
ともかく、「愛と誠」が傑作であることは間違いない。同じ恋愛ものでも、あだち某の作品とは天と地の差だ。甘口の恋愛より、辛口の恋愛よ。
明日から、また仕事か。とはいえ、家にいるより、仕事の方が気分が紛れる。
号泣組翁の気持ちが少しはわかったぜ。でも、翁にはなりたくねぇ。
明日、仕事を頑張るか…。
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