難業だった出勤往路

 
 今朝は6時45分に起きた。そして、7時過ぎに家を出た。

 アパートの出口の階段を降りて道に出て、絶叫マシーンになった。道が雪掻きされていないことで、道の上を歩き出した瞬間、靴に大量の雪が入り込んできたのである。

 冷たいなんてもんじゃなかった。まじで凍傷になるかと思ったわ。

 駅に到着するまでに靴と靴下がグチャグチャになった。それで嫌になって、アパートに戻ろうかと思った。

 しかし、今日はなんとしても出勤せねばならん。先週の大雪の土曜を出前にしているだけにな。

 職場に着いたら、靴はとっつぁんの遺品のスリッパに履き替え、靴下はカバンの中に入っている靴下に替えればいいと思い、冷たさに耐える決心をした。

 田無駅に到着すると、ハガい放送が耳に入った。

 
「西武新宿線は昨晩からの雪の影響で、ただいま田無・高田馬場駅間で各駅停車のみの折り返し運転をしています」 

 で、プラットフォームを見たら、2番線に電車が停まっていた。その電車は7時15分発とのことだった。

 次の電車は7時半発ということだから、早起きしたことが生きたわけだ。さすが、わし。

 が、座ることはできなかった。とはいえ、立っている奴はまばらで、電車は空いていた。

 ところがである。各駅に着く度に人がどんどん乗ってきて、上石神井あたりで立錐の余地もなくなった。そして、鷺宮に着く頃は、体がくの字になった。

 そのせいで、腰にえらい負荷が掛かった。その状態が高田馬場駅まで延々続いた。

 こりゃあ、また針の名人のお世話にならんといかんかもな。実際、高田馬場に着くまで、えらい難行だったわ。

 これが土曜でなかったら、もっととんでもないことになっていただろう。

 そんなことより、電車がトロトロ走っていたことで、高田馬場駅に着いたのが8時20分になってしまったのがシャレにならなかった。

 もう遅刻は必至。高田馬場駅で遅延証明書をもらった。

 号泣組翁が有休を取ることを恥としているように、わしも遅延証明書を諸届けに貼ることを恥と思っているのである。

 山手線も鬼のように混んでいることを覚悟した。が、さにあらず。拍子抜けするほどガラガラであった。

 靴と靴下は、新宿駅に着いた時はある程度乾いていたものの、新宿駅から職場までの道程で、またグチャグチャになってしまった。

 職場に着いた頃には、足の感覚がなくなっていた。むろん、全速力で自分の席に向かった。席の前に立つのと同時に、靴と靴下を履き替えた。

 ただ、靴をそのままにしておいたら、帰宅する際に支障をきたすと思い、昼休みに便所でドライヤーを使って乾かした。便器がウォッシュレットなので、その電源でドライヤーを作動させたのである。

 昼飯は、冷蔵庫に入れてあったバナナ1本だけにした。コンビニとかに出向いて、また靴と靴下を濡らしたら、何が何やら訳がわからないからな。

 帰りは道々で雪掻きがされていて、靴が少し濡れた程度で済んだ。雪掻きをしてくれた奴らには感謝したい。

 ただし、西武新宿線のダイヤが大幅に乱れていた。そのせいで、田無駅に降り立った時間が6時過ぎになってしまった。

 当然のことながら、コンビニの美人すぎる店員に会いに行った。少々遠回りになるが、そんなの、眼中にねぇ。

 おい〜。今日も居ないって、どういうこと? そういうのを世間では辞めたって言うんじゃないか? 

 もし本当にそうだとしたら吐くなんてもんじゃない。極少ない楽しみの1つが奪われるのだからな。

 ニュースで、早稲田と慶応が入試時間を3時間遅らせて開始したことを知った。でもそれって、定刻までに来た奴にはハガいな。3時間も待たされたら平常心ではいられまい。

 それと、こういう時は、地方からの受験生は圧倒的に不利である。まさにアウェイの洗礼だ。

 列車内で立ち往生を余儀なくされた奴らも堪らん。クソに行きたくなったら、どうするのか?

 こうしてみると、行きの西武線でクソ意を感じなくて良かったぜ。KOされていたら、阿鼻叫喚の地獄になるところであった。

 サービスエリアで2泊というのもシゴキだ。わしなら、2晩とも一睡もできないだろう。

 ともかく、明日の休みはクソみたいに寝させてもらう。そのことによって現実から逃げる…。


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