結婚祝い


  今日も今日とて、信玄亭に行って来た。

 今日はオヤジの機嫌が良く、
「お兄さん、このところ、土曜日ばかりだね」と話しかけてきた。「ふだんの日は弁当にしたんですよ」と答えたら、「あ、そう。おくさん、もらったの?」と返ってきた。

 これは予期していた突っ込みではあった。
が、この歳で母親に弁当を作ってもらっているとは、いくらなんでも言えん。

 
なので「まあ、そういうこってす」と答えておいた。しかし、こう答えた時の空々しい気持ちを想像してみてくだせぇ。

 今日もチャーハンとギョーザを注文したが、ギョーザが7個出てきた。
「いつもは6個なのに」と怪訝な顔をしていたら、「俺からのお祝いよ」だってさ。

 
おいおいおい、結婚のお祝いがギョーザ1個かよ。いくらなんでも、せこ過ぎるぞ。

 
ジュクの誓いを破ったと思い込んでの意趣返しか? いずれにせよ、近いうちに本当のことを言うつもりである。

 信玄亭の帰り道、胸ポケットの携帯が震えた。ヨーロッパ選手権にかまけてマーをおざなりにしていたから、Xからのマー電話だろうと思った。が、ディスプレーにはアホ後輩の名前が…。そして、野郎の用件は、
「最近腹が出てきたからエステに行きたい」とのことであった。

 
野郎、そんな金がどこにあるんだ! マーの借金がある奴に、そんな贅沢が許されるか! 

 当然、そのことを言ったが、野郎は、
「だから来月から2万ずつ返すって」と、相変わらず、人をなめくさったことをぬかしやがった。だいたい奴の借金は全部で10万超だぞ。

 どのみち、エステに行くのを止めるつもりでいる。奴もわしが散々っぱらエステでハマったことを知っているのに、いったい何を考えているんだか。

 
今だから言うけど、わしが行っていたエステ、ぼったくり過ぎだ。塩マッサージが・1万8千円でっせ。キムラ・特殊マッサージでさえ、1回・万5千円だぜ。そんなクソ高い塩マッサージを男にやられたら、それこそ目も当てられん。お釈迦様でも暴れるであろう。

 こうして書いていたら、マーがやりたくなってきたな。サッカー観てからネット麻雀をやるか…。

 あ゛、しまったぁ。前のパソコンからネット麻雀のデータを移すのを忘れておったぁ。まじで、今、気がついた。ハガい〜。


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