再入院日記８

　
　 いよいよ、今日は退院の日。これで、大手を振るって１人カルピスができる。そして、何よりうれしいのは、家で風呂に入れることである。

　その病院は、水曜と土曜が男性の入浴日であるが、先週はともに風呂に入れなかった。水曜は終日点滴を受けていたし、土曜は仕事に行ったからだ。

　どうせ病院で風呂に入るなら、わしがメロメロになった看護婦に体を洗ってもらいたいものだ。そして、マットプレーをお願いしたい。

　しかし、木曜以来、その看護婦を見かけんな。インフルエンザにかかったと小耳に挟んだが、もしそれが本当ならわしがかわいそう過ぎる。

　とかなんとか言いながら、ついに迎えた最後の試練。前門の酢鳥、後門のうめマヨ和え。

　ここ数日間、何度となく献立表を見に行ったが、結局、予定が変わることはなく、酢鳥とうめマヨ和えが登場してきた。

　「こうなったら、義妹の差し入れのクッキーを食べて糊口を凌ぐしかあるまい」と覚悟を決めていたのだが、酢鳥は酢豚の亜流であった。酢豚の濃度なら酢でも食べられるので、なんとかこのピンチを切り抜けることができたのであった。

　そして、午後３時。ついに退院の時間となった。

　ただでさえ名残惜しくなっているところを看護婦達に明るく送り出されたので、もう数日入院していたい気分になったわ。しかし、外に出たらクソ雨が降ってやがった。

　これは、「２度あることは３度ある」ということの暗示か？　そういや、かの大投手・沢村栄治も３度召集され、３度目は台湾の海に沈んだんだっけなぁ。

　わしも３度目は不帰の人になるやもしれん。もし３度目の入院ということになったら、選抜か選手権の時になってほしいものである。

　
　再入院日記の締めとして、ウルトラ５つの誓いを…。

　その１：早食いはしない　
　その２：満腹になるまで食べない　
　その３：間食をしない　
　その４：腸に良いヨーグルトを毎日食べる　
　その５：中華など脂っぽいものを食べない←例外のない規則はない