肝胆相照らす仲

 
  午前10時過ぎ、一心不乱に仕事をしていたら、机の上の携帯が震えた。「今頃来るメールなど、ロクなもんじゃないな」と思った通り、ミスターXからであった。

 「昨日の晩、メンツが確定したのに今更何の用か?」思って件名を見たら、「リスキー・エッジ」の文字が…。「まさか中止になったんじゃあるまいな」と思ってメールを開いたら、以下のような内容であった。

 
「ほとんどの狩られる者の1人キムラ君、おはようございます。テッポウ野郎は、君とオレにそれぞれいくらずつ借りているんだ? 返信してくれ。狩る側の人間より」 

 
あったぁ、きた。確かに、奴との対戦では負け越している。そして、去年もマイナスだった。

 でも、ミスターX麻雀ではトータルで余裕で勝っているし、フリー雀荘の成績もプラスである。よって、
「ほとんどの狩られる者の1人キムラ君」というのは暴言なりだ
。奴は今年からエクセルに麻雀の成績を入力するそうだから、12月の成績発表で優劣をはっきりさせたい。

 ところで、
「リスキー・エッジ」とは、押川雲太郎の新連載のタイトルである。ということは、ミスターXも、昨日、「近代麻雀」を買って、「麻雀に関わる者には2種類しかいない」に感銘したのだろう。

 わしの周りで、わし以外に
「近代麻雀」を定期的に購読しているのは奴だけ。しか
も、奴は、すべての麻雀雑誌を買っている。

 
そして、奴のキャッシュカードの暗証番号は
「リーピンツモドラ1」「1326」。でも、わしはそんな奴がうれしい。

 
奴も、わしが「麻雀に関わる者には2種類しかいない」に感動していると思ったに違いあるまい。まさに肝胆相照らす仲。お互い、生涯一麻雀打ちでいたいものだ。

 さて、日曜のマーに備えて、徐々にコンディションを整えていくとするか。とにかく、今流行りのインフルエンザになるわけにはいかん。今日も11時前に寝るぞ!



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