かぁぁ

　 かぁぁ。今日は、キオスクの‘人’から買えんかった。

　キオスクの‘人’がいるのに、彼女から買えなかったなんてことは、久しく記憶にない。なぜ、そういう事態になったかというと…。

　キオスクを覗いたら、キオスクの‘人’のレジに若いサラリーマン風の男が１人いた。そして、隣は空いていた。

　そこで、すぐに買うバカはしない。わしはレジより少し奥にあるペットボトル置き場に行き、あれこれ迷う振りをして、その男が去るのを待った。

　ちょっとして、キオスクの‘人’の「ありがとうございました」の声が聞こえた。その声を聞くや否や、濃いお茶を手にして、キオスクの‘人’のレジに向かった。そしたら、男がまだいくさったのである。

　しかも、その野郎、レジにカバンを置いて買ったものをノソノソと入れてやがった。その後ろでイライラして待っていたら、隣のレジの男から、「こちらどうぞ」を食らってしまった。

　さすがに、「こちらの女性から買うからいいです」とは言えず、男の売り子の方に行くハメになった。九腸寸断の思いとはこのことだ。

　そしたら、横のレジからそのクソ客の「じゃ、失礼します」という声が聞こえた。野郎、キオスクの‘人’にイカれているな。ふつう売り子に「じゃ、失礼します」なんて言うかぁ。

　これではっきりしたのは、キオスクの‘人’を狙っているのは、わしだけではないということだ。まあいい。その方がやり甲斐があるからよ。

　今日は出だしで吐いたので、終日大人しくすることにした。ヨドバシカメラからビデオのリモコンが直ったという連絡が入った。

　しかし、またクソをしたくなるような気がして、今日は見送った。これを賢明な決断と言わず、何を賢明な決断と言おう。

　さあ、明日も出勤だ。明日はいいことがありますように…。