デバサイ


 
昨晩はぐっすり眠れた。というのも、第7回モンド麻雀杯の決勝において、わしの土田プロの優勝が確実になったからである。

 とはいえ、Xが乗っている河野プロが東1局にツモ・チートイ・ドラドラを引いた時はちょっと焦った。そしたら、すかさずXから、
「4000と〜し」というメールが来た。

 「まだ東1局よ」
と返したわしだが、6000オールなら青ざめていただろう。ま、わしが河野だったらリーチをかけ、裏を乗せて8000通しを和了っているがな。

 その後も河野は1000・2000をツモり、リードを広げた。が、東4局、チンイツを張った河野は、余り牌で森山に親満を放縦。

 
まさに、デバサイ。すぐさまXに「デバサイ」
と打った。

 さらに、東1局、河野は、土田のメンピン・ドラドラ・ウラウラに打ち込んだ。その瞬間、
「大デバサイ」とXにメールしたことは書くまでもない。

 
それにしても、クソぬるい河野の打牌であった。さぞやXは吐き倒れたことだろう。

 結局、土田がトップを取り、河野は絶望的なラス。そして、前回トップの阿部は3着に終わった。

 これで、トータルで土田が2位の阿部に100ポイント差。これでまくられることはまずなかろう。
もしまくられたら、麻雀大会の予選で親に国士を打って超安全圏から敗退したドクターだよ。

 昨日の最後に、
「お休みなさい」と、Xにメールを送ったわしであった。

 すっかり油断しているわしは、午前中Xに、
「どうだ、グーの音も出まい。それにしても、河野の6ソー打ちは甘くないか?」と打電した。

 そしたら、5時過ぎにようやくXからメールが来た。が、
「件名」「心の故郷」であった。

 
「なんだ、そりゃ?」と思ったら、「何年か振りでキャンパスに来ました。麻雀で明け暮れた青春時代を思い出します」だと。

 おめぇ、営業、さぼってんじゃねぇぞ。それより、わしのメールにちゃんと返信しろ。


 
もし土田が優勝できなかったら、わしが持っている早実優勝ストラップをXに進呈しよう。まあ、絶対にないと思うがな。



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