スケールの小さい奴だ
朝メシを食べていたら、Xからメールがきた。わしが送った速達に対するお礼メールだろうと思ったら、「キムラタカシ、相手にせず」だと?
この野郎、恩を仇で返しやがってぇ。しかも、人のフレーズをパクるとはとんでもない奴だ。
そこで、昼になるのを待って、奴の携帯に電話した。そしたら、野郎、ラグビーでの勝負をやらないという。逆の条件、つまり、奴がニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ共和国ならやるとのことだったが、それはダメだ。それではX必殺作戦にならない。
それにしても、スケールの小さい奴だ。誰の挑戦でも受けると言っていたのは、どこのどいつだ? まあいい。間もなく南半球3強が奴に天誅を下すだろう。
ところで、秋場所での勝負もその場で成立した。今回は単純な形式で、白鵬が優勝するかどうかでやることにした。奴は「優勝」、わしは「優勝しない」で、チップ6枚分ということになったが、白鵬以外に優勝しそうな力士が見つからないのがハガい。秋場所が佐賀北の優勝みたいなことになることを期待するとするか。
電話を切ってちょっとしてから、今度は奴からかかってきた。「ニュージーランドが絶対っていうじゃないか。じゃ、やらない」って、いったん決まったものを白紙に戻そうとは、博徒の風上にも置けない奴だ。ちったぁ、剣持隼人を見習え。絶対不利の勝負を受けるのも博徒してとしてあるべき姿ではないか。当然、そんなもん、一蹴した。
ところで、奴は競馬で今年チップ240枚分も負けているそうである。ったく、学習しない奴だ。競馬でもうかるわけないだろ。って、わしも高校野球でしこたまやられたから人のことは言えないけど。
こうしてみると、いや、みなくても、わしは完全にギャンブル中毒のようである。でも、それもわしの生きる道よ。我が道に悔いなしだ。
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