風と雲と虹と


 稲垣実花のDVDは最高であった。ストライクゾーンど真ん中である稲垣実花の水着シーンの金太郎アメには萌えたわ。

  

 が、谷桃子のDVDはイマイチであった。前評判は高かったのだが、わしにとって谷桃子はややボールだった。

 というわけで、今日は大学ラグビーが終わってから
「風と雲と虹と」のノーカット版を8話分観賞した。見たのは、貴子編と最終回から前の4話である。

 ドラマの作りもキャストも音楽もこれ以上ないものになっているうえに、
「風と雲と虹と」はわしが初めて通しで見た大河ドラマなので、大河ドラマで「風と雲と虹と」は最も思い入れがあるのだ。

 
「風と雲と虹と」は76年制作である。だから、89年にNHK衛星で放送された総集編しかビデオで持っていなかった。それがDVDで完全版が見れるとは…。

 よくそんな古いフィルムが現存していたな。そして、よくぞ
「TSUTAYA DISCAS」にあったものだ。

 あらためて見て、
「風と雲と虹」は最高であった。何より俳優陣がいい。

 加藤剛、山口崇、草刈正雄が
「風と雲と虹」の三大美男子だが、3人とも神レベルである。ただ、草刈正雄のセリフ棒読みには吐かされた。

 女優陣もきれいどころ満載だった。その中でも、貴子姫の吉永小百合は別格である。

 あれを絶世の美女というのだろう。当時31歳。今の松嶋菜々子や藤原紀香など、足元にも及ばない。

 加藤剛の将門が初めて貴子姫を見た時ぶっ飛んでいた。子供だったわしも宇宙の果てまで消えて行った記憶がある。

 
それが山口崇の貞盛に寝取られたのだからシャレにならん。将門は2人の逢瀬を知って地面に伏して泣いていたが、わしなら2人をぶった斬る。それが「板東に帰ろう」では、将門も情けねぇ。

 
「貞盛に寝取られた」に関して、「風と雲と虹と」は、カルピスシーンが多いのが難点である。

 昔、家族で見ている時は閉口したわ。カルピスシーンが始めると異常に気まずい雰囲気になり、終わるとホッとしたものである。

 さて、キャストに話を戻したい。
「風と雲と虹と」は、脇役に名優を揃えたこともドラマを最高仕立てにしている。

 インチキ皇族の米倉斉加年、悪妻に翻弄される長門勇、食えない叔父の佐野浅夫、不気味な迫力があった西村晃、時の権力者・藤原忠平になり切った仲谷昇、大三元の宍戸錠…。枚挙に暇がないとはこのことである。

 緒方拳がわけぇ。緒方拳の純友も嵌り役であった。

 それでも敢えてMVPを上げるとしたら、田原藤太の山さんであろう。将門を倒すとすればこの男しかいないと思わせる迫真の演技は、今見ても痺れる。真夜中に将門討伐の兵集めを従者のじじぃに指示するシーンは、ドラマのハイライトである。

 
子供の頃にこれだけのキャストを見せられたわしが、香取慎吾の近藤勇や東山なんたらの浅野内匠頭にどれだけ吐き倒れことか。

 
「風と雲と虹と」を名作中の名作にした大きな要因の1つは、史上最高の最終回にある。将門以下、弟や従者が全員討ち死にする様は、まさに滅びの美学。これほど強烈な最終回は他に思いつかない。

 それと、山本直純の音楽も秀作である。名作はどれも音楽が素晴らしい。太陽にほえろ然り、タイガーマスク然りである。

※都からの征東大将軍が率いる軍が坂東に入る前に、将門は藤太らに討ち取られるが、もし征東大将軍の軍が将門と戦っていたら、ボロ負けしたであろう。
 その理由として、@征東大将軍の軍は貴族の寄せ集めに過ぎず戦い慣れしていないこと、Aそんな軍の士気が高いわけがないこと、B戦いの舞台が征東大将軍の軍にとっては安全アウェイの坂東であることなどが挙げられる。

※将門が無敵の強さを誇っていたのは、将門そっくりの影武者が何人もいて、敵が混乱したからだと聞いたことがある。なのに将門が負けたのは、藤太軍に加わっていた将門の幼馴染みの貞盛が本物の将門のこめかみに大きなホクロがあるのを知っていて、そこに矢を放ったからだということであった。

※「風と雲と虹」が放送された当時、海音寺潮五郎の原作を読んだ。それで、初めてカルピスシーンについて知った。


 
「TSUTAYA DISCAS」からまたDVDをレンタルしたい。次回は趣向を変えて、鉄道模型のDVDでも借りるかな。

 
あらためていうまでもないが、今晩も稲垣実花のDVDを活用する…。


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