なりたかった職業

 
 はがい。また軽い風邪を引いてしまった。前の風邪から1か月も経たないうちに、また風邪を患うとは冴えん。

 前回は上司に移されたのが原因だった。しかし、今回はなぜ風邪になったか、まったくわからん。

 おふろの王様で湯冷めしたとは考えられないし、周囲で風邪を引いていた奴もいなかった。精神的に落ち込んでいるわけでもない。いったい、どういうこっちゃ?

 
号泣組翁やとっつぁんを嘲った罰が当たったのか? 事実を書いて何が悪いんだ?

 今回も熱はまるでない。ただ、咳と痰がうざったかった。

 なので、前に買っていた
「救急ツボ百科」を読んで、咳と痰を鎮めるためのそれぞれのツボを抑えてみた。すると、ウソのように咳と痰が収まった。

 やはり、ツボは重要なようである。前に書いたように、不始末をしたヤクザが小指を詰めると早死にするくせぇ。それは小指に心臓のツボが集中しているからである。

 
咳が治らなかったら、Xに1万字‘ゴホッ’メールを送るつもりであった。「救急ツボ百科」の著者に感謝しろ。

 今日のレッドソックス−エンジェルスは、手に汗握る好試合であった。ロースコアでの競り合いは、わし好みの試合なのだ。
同じロースコアでも、かわい子ちゃん打線同士の貧打戦はご免だぜ。

 今日のメジャーリーガーに
「子供の頃になりたかった職業」を聞いた企画も良かった。当然のことながら、多くの選手がメジャーリーガーを目指していた。中には家業を継ぎたいと思っていた選手もいて、ちょっと驚いた。

 わしが子供の頃になりたかった職業は新聞記者である。それも、ボクシングの記者である。

 それには
「あしたのジョー」の影響がある。日本に初来日した金竜飛のスパーリングを見て、記者達が金を論評する場面が印象的であった。

A:シャープだねぇ、実に…。
B:ジャブからストレートにつなぐコンビネーションがまた絶妙じゃないか。
C:軽快な足さばき、流れるようなフットワークに加えて、破壊力がこれまた抜群ときている。
D:本格的なんだな、要するに。


 記者達の論評を聞いて、一緒に見ていた丹下会長が青ざめているのが、また演出のうまいところである。

 高校から大学にかけての頃は、高校野球の記者に憧れた。なんといっても、夏の大会前の朝日の記者座談会が好きだった。

 
今の記者座談会は、全てのかわい子ちゃん高校に言及するので面白くねぇ。池田やPLが全盛の時の記者座談会は、優勝争いに焦点を絞って展開され、それはそれは読み応えがあった。

 分けても、
「打倒、池田」が命題だった1983年の記者座談会が忘れられない。以下は、その一部抜粋である。

司会:今大会の焦点は、なんといっても池田の動向だね。

A:ずばり言って優勝へ最短距離だ。

D:甲子園を自分の庭のように思っているし、売り物のパワフル野球は健在。

B:主戦の水野は力に加え、投球術を覚え、より安定してきた。打線も昨年ほどにないにせよ、迫力満点だよ。

司会:池田の次は? 

D:蔦監督が、「なるべくなら出てこんほうがええなぁ」と、呟いた相手は箕島だ。あそこは野球をよく知っているからね。

A:箕島の右の本格派の吉井は球威があり、カーブも抜群。勘佐、山下、硯の中軸打線は池田に劣らない。

D:全般にカーブ打ちもうまい。そのうえ、流し打ちもこなすのだから。尾藤監督も、「バントもできる抜け目のないチームが久々にできた」と喜んでいたよ。

E:春の準優勝校・横浜商も買える。打倒・池田の執念に燃えている。ガッツは相当なものだ。

B:横浜商はソツがないね。バントは確実に決めるし、堅い野球がやれる。

A:横浜商の三浦のカーブは相変わらず鋭い。池田も苦しむよ。

司会:(池田、箕島、横浜商の)3強に迫るチームを挙げると? 

A:中京、高知商、興南。

C:中京は昨夏ベスト4入りした戦力よりやや上回っている。野中から、そうやすやすと得点はできないよ。

B:高知商には、津野という本格派の右腕がいる。高校生には打ちにくい縦のカーブを持っているのが強み。

D:中京の杉浦監督は、池田とともに高知商をマークしている。力強い打撃はするし、今まであまり見かけられなかった走る野球をするとね。

E:興南も強い。左腕の仲田は落差のあるカーブが武器。5月下旬の池田との練習試合では快勝している。

A:打撃陣はシャープな打法をするし、走れる選手が多い。監督としては作戦が立てやすい。

司会:名門・広島商は? 

D:洗練された試合運びはさすがだ。右投げの沖元はスライダーを低めにうまく決め、逞しくなった。

A:守備は良く、攻めは粘っこい。そのうえ、足を絡めてくるからね。

司会:こうしてみると、近年になく上位陣は充実しているね。

 
ふむ〜。わしも、つくづく高校野球オタクだなぁ。83年の記者座談会は100回以上読んで、ほとんど暗記しているし。

 とはいえ、高校野球を生業にしなくて正解だったと思われる。高校野球の記者になっていたら、いろんな現実を知って、高校野球に興ざめしていた可能性がある。

 今日は昼寝をするかな。そしたら全快するだろう。軽い風邪なんざ、クソ食らえだ。

 明日の休みは何をするかな。神のみぞ知るだ。



次の日へ 前の日へ
日記トップへ HPトップへ