江川伝説の真実

 
 休みの日の朝は、スポーツ新聞のHPをサーフィンしている。しかし、スポーツ新聞も何を考えているんだ? 新聞と同じ内容をアップしたら誰も買わなくなるのによ。

 現に、わしも日刊スポーツを定期的に購読しなくなった。
ただし、選抜と夏の選手権に出る高校の紹介記事が出ている日は死んでも買うがな。

 わしは号泣組翁ではないので、人の結婚式には興味がない。が、ヤクルトの青木の結婚式の記事を読んでしまった。そして、西武の涌井が出席したのを知った。

 涌井といえば極端な偏食で、野菜、果物、乳製品、卵が食えない。涌井は結婚式に出た料理を残しまくったのだろうか? 
わしもサラダが食べられないので、涌井が嫌いなものをどうしたのか興味があるのだ。

 今日の午前中に、アマゾンから申し込んでいた
「真実の一球・江川卓の真実」が来た。他にやることが何にもナイマンだったので、むしゃぶりついて読んだ。

 江川が高校時代にどれだけ凄かったかは知っていたが、半分ほど読んでみて、わしが見聞している以上だったことがわかった。伝説になっている高2の秋は、まじで怪物だったくせぇ。

 うなりをあげる超剛球に、とんでもないブレーキのカーブか。そりゃ、高校生じゃ打てないよ。プロだって打てなかったと思うよ。

 実際、監督として江川と対戦した横浜高校の渡辺監督も、
「松坂より江川の方がはるかに上」と言っている。また、横浜高校で松坂を鍛えた小倉部長も同意見であった。

 小倉部長は、3年になってランニングをさぼりがちになった江川を惜しんでいる。
「私が全盛期だった50歳くらいに江川を鍛えていたら凄かったでしょうね」 

 
50歳が全盛期か…。わしもまだまだよ。

 しかし、江川もバカな奴だ。どこかの球団にまともに入団していたら、とんでもない記録を残せただろうに。

 ただ言えるのは、あのドラフト破りでは、江川よりも周りの大人の方がはるかに悪質だったことである。船田一族、空白の1日の入れ知恵をした蓮見なにがしという弁護士、正力のバカ息子、阪神の小津…。

 それにしても、この本ほど丹念に取材した野球本は他に知らない。よくぞ江川と対戦した栃木県の元高校球児達の話しを聞き出したもんだ。

 
詳しくは本を買って読め。サービスとして、元中日の捕手・中尾孝義の談話を載せといてやる。

 
「選抜で作新が滝川高校のグラウンドに練習しに来たんです。その時、1回りだけ滝川相手に江川がシートバッティングをしたんです。

 まあ、凄かったですよ!! 1球目ストレート空振り、2球目ストレート空振り、3球目
『わあ、当たると頭の上にボールが来たと思ったら、ストンと落ちてカーブです。見逃し三振です。レベルが違います。

 うちのエースなんて、
『俺達がやってきた野球は何だったんだ?』って、真剣に悩んでいましたから。9人中8人が三振、1人がボテボテのゴロです。

 あと凄いのは遠投ですよ。ファースト付近で江川がレフトへ80〜90m遠投するんですけど、ススススーとボールが落ちないんです。
『なんじゃ、こいつ!?』と思いましたね。もう本当にレベルが違いました。

 大学、プロでも対戦しましたが、高校時代のインパクトには度肝を抜かれました。82年(昭和57年)のオールスターの8連続三振の時、ナゴヤ球場でキャッチャーで受けましたが、高校で初めてバッターボックスから見た球の方が数段上でした。

 あとから作新のキャッチャーに、
『江川はシートバッティングだから本気で投げていない』って言われて更にショックを受けましたね」

 さ、続きを読むか。だから、わしは暇なんだよ。明日の休みも無駄に過ごしたい…。


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