伝説の名勝負

　
　イチローがオールスターに落選か。それまでの実績が全く考慮されないのがメジャーのオールスター。今年の成績なら仕方がない。

　どんなに凄い選手でも記録がいつか止まる。麻雀でも勝ちっ放しということはあり得ない。

　わしは新宿のフリー雀荘での６連勝が最高だ（勝ち逃げしたので、７連勝以上した可能性もある）。フランケンの23連勝はＳＦである。

　月曜は、土・日に録画したブルーレイを見ることが多い。また、土・日の新聞をまとめて読むこともある。今日はそれらで時間が潰れた。

　おとといのアド街は長瀞の特集であった。スタジオのつまらない掛け合いを早送りしようと思ったのは書くまでもない。

　アド街では、１位から30位までが画面に出る。が、29位で見るのをやめた。30位の長瀞駅と29位の万寿庵という土産屋で、ハガい思い出がまざまざと蘇ってきたからである。

　長瀞駅から土産屋街まで続くレトロな街道の映像にどうにも耐えられんかったわ。長瀞には２回行ったからな。なんとか長瀞のトラウマを払拭したいものだ。

　土曜の朝日の別版に載っていた‘プロ野球、伝説の名勝負’は素晴らしかった。そういう特集は大歓迎だ。

　１位の2009年のＷＢＣ決勝戦に異論はない。江夏のオールスターでの９三振の試合、バース・掛布・岡田のバックスクリーン３連発の試合が２位と３位だったのも当然であろう。

　わしは、２位に2006年のＷＢＣ準決勝の韓国戦、３位に83年日本シリーズ第６戦を挙げたい。

　前者はなんといっても、福留の先制ツーランである。あれほど絶叫したホームランはない。

　83年日本シリーズは、史上最も激しい日本シリーズである。第３戦以降は、全試合で先取点を取ったチームが負けたんだからな。

　今の読売に根性のある選手はほとんどいないが、当時は西本や中畑の気迫が凄かった。それはアンチとしても感心する。

　さて、その試合であるが、西武２−１でリードした９回表ツーアウト１、２塁で、中畑が先発の杉本から右中間に逆転スリーベースを打った。

　その時に吐いた量は、今もってしても最も多かっただろう。なんといっても、当時のアンチぶりは異常だったからな。

　１点を守るべく、藤田監督は９回裏のマウンドに、そのシリーズ絶好調の西本を送った。

　９回裏、西武は６番のテリーから。テリーはあっさりセンターフライ。もういかんと思った。

　しかし、大ベテランの山崎が２−１から西本のシュートを、腕を畳んで三遊間にヒット。さらに代打の片平と鈴木葉留彦が連打して、ワンアウト満塁。

　バッターはトップの石毛。‘頼むぞ、石毛〜’と祈っていたのが昨日のことのようだ。あれから28年というのが信じられない。

　石毛がショートに内野安打して同点。その後のチャンスは逃して、勝負は延長戦に入った。

　延長10回表、ツーアウト２・３塁の場面は、永射が篠塚を三振に斬った。その時、ゲスト解説の江夏が、「うちのソレイタやロッテのリーは永射君に対して×××ですから」と、放送禁止用語を使ってしまった。

　試合後、実況の盛山アナが謝っていたが、その時の醜男ヅラが忘れられない。奴はとんでもない読売のびいきのアナウンサーであり、読売が負けたこともあって、超不機嫌であった。

　歴代のアナウンサーで誰が最も嫌いだったかというと、この盛山か日テレの吉田である。いや、テレ朝の松井も捨て難い。

　さて10回裏、エラソーに江川がマウンドに上がってきた。しかし、江川は太田とテリーにヒットを打たれてツーアウト１・２塁のピンチを背負った。

　ここで代打の金森が前進守備のクルーズの頭上を抜くサヨナラヒット。江川はこのシリーズ逆ＭＶＰであった。

　‘プロ野球、伝説の名勝負’の番外として、78年の日本シリーズ第７戦と、73年の阪神の129試合目であった中日−阪神を選出したい。

　78年の日本シリーズ第７戦は、阪急の上田監督の猛抗議で知られる。１時間19分の抗議は空前絶後であった。

　今だったら、とっくに退場である。そして、永久追放である。

　しかし、上田監督があれだけの猛抗議をした理由を考えねばならない。当時、阪急に４連覇させるなという雰囲気があったのは間違いない。

　73年の中日−阪神は、阪神がこの試合か次の甲子園での読売との試合に勝てば優勝が決めるという状況であった。

　中日の先発はエースの星野仙一。星野は阪神に優勝させてやろうと真ん中に投げ続けたが、ガチガチになった田淵らが打てず、中日が５−３で勝った。

　その試合中に、大阪へ向かう読売ナインを乗せた新幹線が名古屋球場の横を通過するシーンは有名である。

　アニメ・侍なんとかでは、中日の大砲万作が読売ナインの乗る新幹線に向かってサヨナラホームランを打つという話になっていた。

　ちなみに、大砲万作とあしたのジョーのマンモス西の声優はともに西尾徳という人である。

　岸部シローよりも西尾徳氏の方が西の声にはるかに合っていたと思う。西が隠れてうどんを食うシーンでの慟哭は名出演の１つである。

　明日、あさってを乗り切れば、神宮での観戦だ。木曜が雨天中止になったら暴れる。

　おめぇら、晴れの予報を出して当てろ！