有難迷惑

　
　 西武線の急行の先頭車両は女性専用車である。だから、当初は、他の車両は男子校状態だと思っていた。

　あにはからんや、他の車両にも、少なからず女性が乗っている。杖を使っているわしに、密着プレーの余裕がないことは書くまでもない。

　杖を持っていることで、痴漢の嫌疑を掛けられることはまずなかろう。まさに瓜田に靴を入れるなである。

　帰りの電車で、杖をついてつり革につかまっていたら、前の席に座っていた中年のおっさんがパソコンをカバンの中にしまい出した。「これは席を譲るつもりだな」と思ったら、本当にそうであった。

　おっさんには悪いが、これは有り難迷惑なのである。立っているよりも座っている方が腰に負担が掛かるからな。

　しかし、拒否るのもなんだったので座った。座っている間、腰が痛んだ。

　やることがないので、ワンセグで相撲を見た。このまま稀勢の里が優勝か？　白鵬に賭けていた博徒はお気の毒様である。

　案の定、家に帰ってから腰の状態が悪くなっていた。麻雀での差し込みは有り難迷惑ではないが、やはり席を譲ってくれたのは有り難迷惑だったようだ。

　今日の夕飯も、ホットモットの弁当で済ました。焼き肉＆竜田揚げ弁当は、肉食主義の王道だ。

　家に帰ってカレンダーを見て、あらためて吐いた。次の祭日まで長過ぎるよ。軽々に出前が取れない現状からして、これはハガい。

　明日も、昼飯と夕飯は肉食だ。それで寿命を縮めても悔いはない…。