テレビが映らん

 
  急行が鷺宮に止まるな。そのせいで、えらい混む。接続する鉄道がないザコ駅に急行が停車する意味がわからん。

 今日は、5週間ぶりに大塚の心療内科に行った。先生は、本当に患者の話をよく聞いてくれる。

 泣かせの名人だった元NHKの土門アナよりも、泣かせるのがうまい。って、心療内科の医師なんだから当たり前だ。

 このところ、気分が沈み始めている。入院中とは、いつ退院できるかという不安と看護婦との戦いで、母親のことを思い出すことは少なかったが、退院したら、また滅入ってきた。

 母親の笑顔、声、ぬくもり、仕草…。涙が止まらなくなる時がしばしばある。

 家に帰ると同時にテレビをつけるようにしている。何か音がないと、寂寥感に襲われるからである。

 ところが、今日はリモコンのスイッチを押しても画面に何も映らなかった。BSに変えても同じであった。

 余裕でアパート管理会社に不幸の電話だ。夜の7時過ぎだったが、責任者がいて、アパートのどこかのヒューズが落ちていると言われた。

 そんなもん、自分で復旧できるわけがない。そしたら、おっさんが今からアパートに出向いて直すと申し出た。

 9時頃にテレビが映るようになったが、おっさんも大変だ。9時過ぎまで仕事なんて、わしの辞書にはない。

 しかし、テレビが死んでいるのがワールドカップ予選の日でなくて良かったぜ。そうだったら、ただではおかんところであった。

 明日は金曜か。わしからも、日と曜日の感覚が消えている。一生そのままだったらハガい…。


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