アゼルバイジャン

 
  案の定、号泣組翁は8時前に出勤していた。前日が休みだと、翌日はその汚名返上とばかり早く来るのは、以前に書いた通りである。

 やはり、このおっさんに弟子入りするのは無理だな。年に有給を1日取るか取らないかだけでなく、ザトペック状態で仕事をし、残業で大ジャンプをするのだから。

 とっつぁんが言うように、翁は退職した同時に、ホセ戦後のジョーのようになるのではないか。

 もっとも、とっつぁんは、「廃人になる」と言ったのだが。キャンディーズを知らんとっつぁんが、「あしたのジョー」を読んでいるわけがない。

 当然の如く、アゼルバイジャン戦は生で見た。かわい子ちゃんのアゼルバイジャンは、日本が自信を取り戻すにはまずまずの相手であった。

 クソメガネが監督の時、かわい子ちゃんだと思って呼んだベネズエラに徹底的にプレスを掛けられ、何も出来なかったのに懲りて、絶対に勝てる国を相手に選んだのだろう。

 ここで、アゼルバイジャンについて一言。

 アゼルバイジャンは、隣国のアルメニアとナゴルノ=カラバフ自治共和国を巡って対立関係にある。

 ナゴルノ=カラバフ自治共和国はアゼルバイジャン内にある自治共和国で、アルメニア人が人口の約80%を占める。

 アルメニア人はギリシア正教系のアルメニア正教を信仰するが、アゼルバイジャン人はイスラム教シーア派を信奉する。すなわち、両者の宗教の相違が対立の背景になっている。

 数年前、アゼルバイジャンで開催された国際レスリング大会で、アルメニアの選手が登場すると、場内から大ブーイングが浴びせられたことがあった。隣国同士で仲がいいというのは聞いたことがない。

 いよいよ6月から最終予選だ。気分的には上向かないが、ちったぁ楽しみたいものである。


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