馬場駅で地震に遭う
5時15分過ぎ、高田馬場駅の西武線ホームが揺れた。
わしは、すぐに地震とわかった。電車が入線して来たわけではなかったのでな。
揺れがけっこう大きくなったところで、隣に立っていたおばさんが、「地震ですね。あ、大きい」と話し掛けてきた。非常時は、誰とはなしに会話し合う。
しかし、号泣組翁は、そういう時も会話ができねぇ。3月11日の大震災の際、翁は地下で食事していたというので、わしが、「地下でも大きく揺れました?」と聞いたところ、「わしは××を食べていて、横の席のおじさんは○○を食べていて…」と返ってきて吐いたのは記憶に新しい。
わしとおばさんが話していたら、ヘッドホンで音楽を聴いてきたガテン系の大柄なあんちゃんが会話に加わってきた。「揺れが長いですね。どうやら東北地方が震源みたいですよ」と、丁寧な感じで話し掛けた。
そのあんちゃんの方がフリー雀荘に打ちに来る若造より、よほどしっかりしている。フリー雀荘の若造には、口の聞き方を知らない奴が多過ぎる。それも、わしがフリー雀荘に行かなくなった理由の1つである。
電車がホームに入ってきたら、3人はバラバラに電車に乗った。まさに一期一会である。
家に帰ってテレビをつけると、大々的に地震と津波のニュースを報じていた。最大震度は5弱でも、M7.3の海底地震なら大きな津波が来る可能性がある。それは大騒ぎになるわな。
もし高田馬場のプラットフォームにいる時に首都圏直下型地震に遭ったら助かるだろうか? 死なないまでも、大怪我は免れまい。
職場にいたら無事で済む可能性が高い。免震構造が施されたビルなのでな。
となると、残業などで職場にいる時間が長い翁が助かる確率は高くなる。実際、今日の地震が首都圏直下型地震だったら、翁は職場にいて難を逃れていただろう。
現在、8時。とっつぁんは、どこを放浪しているのだろうか?
今日、とっつぁんが家に直帰しない理由は、歌舞伎鑑賞が趣味のかみさんが中村勘三郎とやらの大ファンで、その追悼番組が9時からあるので、それに付き合いたくないからである。
とっつぁんのかみさんは、勘三郎の訃報に泣いていたという。だから、今日の追悼番組で、その悲しみがピークになるのを恐れているわけだ。
やっぱチョンガーが正解だな。歌舞伎鑑賞に付き合わされた日にゃ、吐き倒れるわい。歌舞伎役者が何を言ってるか、さっぱりわからん。
明日は土曜か。電車が空いているのだけが救いだ。ヅガン。
次の日へ | 前の日へ |
日記トップへ | HPトップへ |