あれから1年

 
 ついさっき、とっつぁんが帰った。母親が息を引き取った10時32分までいてもらったのである。

 こうして日記を書いていても涙が止まらない。もう2人で過ごす日は返ってこないのか。もう母親の手料理を食べられないのか。

 1年経っても、その実感がない。このまま時間の観念を失ったまま一生を過ごすのだろうか? 

 とっつぁんには世話を掛けた。かみさんの愚痴をとことん聞くことで 、この借りを返したい。

 しかし、わしも何を考えて、明日に大唐検査を受けることにしたのか。今日の午後9時に下剤を飲むハメになった。まだクソは出てないが、夜中にクソに走るかと思うとハガい。

 明日の検査に備えて、今日は検査食を食べさせられた。朝食は和風粥、昼食は中華粥、間食はソフトクッキー、夕食はコーンポタージュスープ。まるで金竜飛の1日のメニューだ。

 明日は検査日なので、先の日曜の振り替え休日で休み。朝から下剤を溶かした水を2リットルも飲まねばならない。しかも、朝の8時に起きる必要がある。

 それって、しごきじゃねぇのか。そんな思いをして、大腸癌だったら暴れるぜ。

 別に大腸癌でも何でもいい。今更、ジタバタするわしではない。

 明日の検査で何ともなかったら、オリジン弁当で最も高い弁当を食ったる。

 明日の検査結果しだいでは、今日が日記の最終回になるので、よろしく。



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