恨みのサンダル
奥が逮捕されたのは、昨日のプロ野球中継中のニュース速報で知った。
奥といえば、サッカーファンの間では知られた選手。それが女房に対して、「殺しに行く」と言った脅迫罪で逮捕されたとはシャレにならん。
元代表選手でも、一部のスター選手を除くと引退後の生活は厳しいようだ。サッカー選手は野球選手よりも選手寿命が短いし、リスキーな職業と言える。
「今朝は雨が降る」との予報であった。が、曇りだった。
雨にならんと、せっかく買ったセンズアンブレラがクソの役にも立たん。それでも、雨はうざったいので、センズアンブレラの出番がない方が有り難い。
わしは、職場に着くとサンダルに履き替える。職場では、多くの奴がサンダル履きである。それだけで如何にデタラメな職場かがわかる。
職場が聖地である翁は、もちろん靴のまま仕事をしている。真面目を絵に描いたような上司も、サンダル履きな訳がない。
長年履き続けたわしのサンダルは、今やボロボロになっている。それを以前からチェックしていた号泣組翁が、「とっつぁんが3月初めに買ったサンダルがありますよ」と、とっつぁんの席の下にあったサンダルを持ってきてくれた。
4月からパートとして、「I shall return」のつもりだったとっつぁんは、新しいサンダルを置いたまま3月上旬に姿を消したのである。
そんなもん、即、もらいだ。翁よ。そんなのがあるんだったら、もっと早く言ってくれよ。
それより、とっつぁんのデスクに、「I shall return」とプリントアウトした紙を貼った行為は異常じゃないか。翁は、とっつぁんがよほど嫌いだったくせぇ。なお、現在、とっつぁんの席は空席になっている。
しかし、とっつぁんの遺品であるサンダルを使って大丈夫か? パートとして職場復帰できなかったとっつぁんの恨みの籠もったサンダルを履き続けたら、足の先が壊死するかもしれん。
「恨みのサンダル」か…。妖怪人間ベムの「恨みの髪の毛」を思い出す。妖怪間ベムは、どの話も本当に怖かった。
明日は上司が出勤する。バイトの採用試験に受かった奴らの面接をするためである。
返す返すも、堀北真希似のかわい子ちゃんが落ちたのがもったいない。なんとかならんか。
その方策を考えながら、今日は床に就きたい。
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