指を確認される
今日が大納会だったのか。ということは、どのみち、今日はクソ麻雀はできなかったわけだ。
証券マンが大納会の日に出前を取れるわけがないわな。というか、普通、そう簡単に出前なんか取れんて。うちの職場が異常なんだよ。
今日、目が覚めたのは、午後2時過ぎであった。昨日、麻雀が打てなかったのがどうしても納得いかなくて、新宿のフリー雀荘に行くことにした。
ツモりに参じたのは、かつて「遊学堂」だった店である。「遊学堂」の字が合っているかは知らん。そんなもん、どうでもいいわい。
今の雀荘の名前は、何だったっけか? もう忘れているとは、わしは健忘症かよ。
その店は初めてだったので、店の副チーフからルールとレートの説明を聞いた。
そうだろう、そうだろう、東南戦だった。わしは、間延びする東南戦は嫌いなんだよ。
今のフリー雀荘は、ほとんどの店が東南戦を採用していると聞いた。東風戦だと博打性が高いので、警察に踏み込まれる可能性が高いとのことである。東南戦も東風戦も、博打は博打じゃねぇか。
ルールとレートの説明の前に、「うちは暴力団関係の方は固くお断りしています」ということで、指を確認された。つまり、小指がない奴は、その店に入れないわけだ。
指をチェックされたのは、初めての経験である。事故とかで小指を失った奴はハガい。
それと、氏名、住所、携帯番号、生年月日を紙に記入させられた。キムラを名乗ろうかと迷ったが、本名を書いた。
むろん、年齢は詐称した。12歳サバを読んでも問題あるまい。
レートは、ピンの1500・3000とのことであった。ま、そんなとこだろ。
積み場は、1本場1500点と聞かされた。つまり、2本場で3900点を和了ると6900点となる。
かつては我々のクソ麻雀でも、それでやっていた。ところが、テッポウ野郎が、「そのルールはきつい」と泣きを入れてから、積み場は1本場300点でするようになった。
チップが1枚500円なのは妥当なところである。ただし、役満のチップが少ない。ツモって4枚オール、打って6枚たぁ。
が、その少なさに救われた。卓に着いてすぐの東2局に、上家の親に四暗刻をツモられたのである。
いきなり吐いたものの、それから粘って、2チャに収めた。が、その後も、2チャと3チャの繰り返しという有様であった。
3チャを取った6回戦目は、配牌が冷えてきたのと展開が悪かったので、そこで席を立った。よって、ちょい沈みという結果であった。
可もなく不可もなくといった成績では物足りん。明日、出勤でなかったら、もっと打っていただろう。
途中、メンバーが本走で入った。メンバーは、本走で打つと自分の金で打つことになる。
そいつはハマりまくっていて、「つらいっす」と、何度も愚痴をこぼしていた。メンバーがそういうこっちゃ、いかん。
その店はマナーの悪い奴がいなかったし、また顔を出すか。初めての方への粗品ということでハンカチをもらったしな。それと、ゲーム代金が無料になる券を8枚受け取った。
さ、明日は出勤だ。明日はボクシングがあるので、今日の店には行かん。
それにしても、明日が大晦日とは、本当に信じられぞうだ。いくらなんでも月日が経つのが早過ぎる。
来年の今頃、何をしているだろうか? 生きていないかもしれん…。
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