新年会U

 
 幹事を1人でやるとハガい。金集め、号泣組翁へのプレゼントの買い出し、飲み会での司会…。それらを1人でこなさないとならなかったからな。

 金集めに関しては、1人4300円だったので、釣り銭の有る無しで、うざったいことになった。新宿のフリー雀荘のように、半荘1回500円なら楽なのだが。

 翁へのプレゼントは、デパートの商品券にした。翁好みのつまんねぇ本がいいかと思った。が、もし完読していた本だったらプレゼントの意味がなくなるので、無難なものにしたのである。

 今日の店は、瀟洒なイタリアンの店であった。同僚がおっさんの金太郎アメだった10年前だったら、ションベン横町の店にしていたが、今は若い女性が3人いるから、そうもいかなかった。

 それにしても、翁やわしや大納言には場違いな店であった。合コン用、女子会用としても利用される店だったからである。

 忘年会では、まず、わしが翁との思い出話をした。翁との思い出は、2分や3分では語り尽くせない。とっつぁんがまるでやる気がなかったから、翁と2人でとっつぁんの分まで働いたのも、今はいい思い出である。

 今日は、秘蔵の写真を持って行って皆に回覧して見せた。その秘蔵の写真は、多賀城跡での翁とのツーショットの写真である。

 あの時は2人とも若かった。当時にタイムスリップしてぇ。

 翁の挨拶には、案の定、吐かされた。声が聞き取れない、言っていることがシャワシャワという二重苦。

 気の利いた挨拶でなくて構わん。普通の挨拶をしてくれって。

 わしにとって、翁は同僚というより、畏友というべき存在である。博覧強記とは、翁のためにある言葉と言える。

 その翁とも、あと3か月で愛別離苦となる。もっとも、ちょくちょく職場に顔を出す予定だがな。

 今日は、書記長のコートを着ていかなかった。万が一にも傷めたらシャレにならん。

 その辺の判断は、袁術以上である。って、袁術以下の奴ぁ、いねぇよ。

 明日は、うまく書記長とコートを交換できるか? それもあって、明日の出前は許されない。

 新年会の翌日に出前を取らないのも華と言えよう…。


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