初のトリミング

 
 プー太郎生活74日目。

 おい、小太郎。朝の7時にガサガサするなよ。おかげで、8時間しか寝られなかったじゃないか。

 ハウスの外に出たそうだったので、布団を地下のメゾネットに叩き落としてから外に出した。

 だが、わしの手を噛んだので、すぐにハウスに戻した。噛みぐせを何とかしないといかんな。

 11時半に動物病院に行って、小太郎を診察してもらった。先生は、30代後半とおぼしき綺麗な人であった。わしと何とかならんか? 

 小太郎のクソを出したら、
「お尻から取れますので大丈夫です」と言われた。クソ〜、クソを持って損をしたわい。

 小太郎は興奮状態だったので、体温が39.4℃あった。39.5℃以上でないから熱ではないとのことで、
「トリミングしてもOK」となった。

 女医は、
「この子は頭がいいから、すぐに待てとかを覚えますよ」って、本当か? アホ後輩より賢いとはいえ、待てを教え込むのに難儀している。

 トリミング担当の姉ちゃんもかわい子ちゃんだった。セクハラをしたかどうかは、ここでは申し上げない。

 昔、一期一会だったキムラ嬢が、
「トリマーになりたい」と言っていたが、トリマーになれたのであろうか?

 トリミングは、シャンプー、爪切り、肛門絞り、耳掃除がセットになっていた。どれも、わしが出来ないのは書くまでもない。

 シャンプーをしたことで、小太郎が臭くなくなった。なんで、約1か月後に予約を入れた。

 2か月後は甲子園との兼ね合いがあるので、何日にするか難しいところである。大会期間中の日に予約するバカはしない。
 
 セルジオ越後先生は、セルジオ越後先生であった。

 
「遠い日本にわざわざやってきて、シュート3本で終わったチームは初めて見た。FKは枠にも飛ばない。これで大金をもらって帰っていくんだ。

 相変わらず観客動員数という意味では素晴らしい日本とともに、興行的にはお互い大成功と言えるだろうな。

 相手のレベルからして、16日のシンガポール戦も同じ結果になる。間違いない。

 だからこそW杯予選の直前とはいえ、こんなぬるい調整試合をやるべきじゃない。これなら日本の大学生と練習試合をした方がまだマシだ。彼らは真剣にくるからよほど強化になるよ」
 

 御意。昨日の試合は、さして意味がなかったことは確かである。

 明日はカウンセリングがある。明日で最後にしたいが、わしにそれが言えるかどうか、かなり怪しい…。

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