野性の本能

　
　プー太郎生活266日目。

　ストレッチルームの窓からファーストキッチンが見える。今日がイブとやらなのか、ファーストキッチンの店舗前でチキンを売っているのが見えた。

　たまにはチキンもいいか。売り子がかわい子ちゃんぽいし。

　というわけで、ティップネスの帰りにファーストキッチンでチキンを買った。１個260円のところ、４個だと960円なので４個にした。

　バラで買うより80円得か。そんな計算は南海権左でも出来る。

　しかし、売り子がいつの間にか男になっていたのに吐いた。ったく、イチイチ嵌るのが納得いかん。

　小太郎をハウスに入れてチキンを食っていたら、小太郎が大騒ぎしたので、少し肉を残した骨を１つやることにした。

　人間が食うものを犬に食わしたら良くないのはわかっている。が、あれだけ大騒ぎされたら、やらざるを得ん。

　骨をやるなり、小太郎はむしゃぶり付いた。途中、ちょっかいを出したら、ガルルと唸った。飼い犬とはいえ、野性の本能が残っているようである。

　野性の本能か…。麻雀で野性の本能が働いて、当たり牌をピタリと止めることがある。

　そういう勘の働いた日に負けた記憶はねぇ。が、最近、そういう勘が鈍った。歳とともに、引きだけでなく、勘も衰えるようである。

　小太郎は、骨を顎の力で砕き、ものの５分で跡形もなく平らげた。３本残っていたので、もう１本やった。

　明日は、残りの２本を与えよう。こうして小太郎と過ごすクリスマスも一興よ。

　ティップネスと通りを隔てたファーストキッチンは健在だが、田無駅の改札前にあったロッテリアは、秋先に潰れた。

　タルタルソースの掛かったバーガーばかり売っているから、そうなるんだよ。

　わしは、１度たりとてロッテリアでバーガー類を買ったことはない。わしと同様、マヨネーズが天敵であるモノホン君も同じであろう。

　明日は、、散歩以外は終日、家に居る。それも一興よ…。