大会10日目

 
 プー太郎生活1430日目。

 第1試合は大差になった。そうなることは十分に考えられた。

 点差が広がるにつれ、アナと解説者の坂口さんも言葉に苦労していた。どこかに岡山学芸館の良さを挟まないとならなかったからな。

 この試合で驚いたのは、岡山学芸館の先発が初戦で打球を顔面に受けて頬を骨折したこ丹羽だったことである。

 そりゃ、打ち込まれるって。途中降板も仕方なかった。

 普通なら中盤で大差になったら、準々決勝のことを考えてエースを途中降板させたいところである。

 ところが、エースの林がノーヒットノーランを7回まで継続していたので、小針監督は投げさせ続けた。

 その辺は落合博満とはえらい違いだ。落合は斜に構え過ぎていて強すぎいて、どうにも好きになれん。

 ところで、作新学院は強いのか? 3年前の今井、入江らのチームには及ぶまい。

 ただ、勢いに乗っていることは間違いない。それだけに不気味な存在だ。

 
「甲子園では2戦目が最も難しい」
(木内のおっさん) 

 習志野に続いて東海大相模も、それを味わうことになった。

 敗因は腐るほどあるが、わしは真っ先に6回裏の無用な三盗を挙げたい。

 三盗失敗で潮目が変わり、中京学院大中京のビッグイニングに繋がった。

 その7失点には多くのミスが絡んだ。キャッチャーの悪送球、セカンドゴロの処理ミス、三本間での挟殺プレーの失敗。

 バタバタとした投手リレーも、ビッグイニングの要因の1つである。複数のピッチャーがいるのが裏目に出たな。

 近江戦の8回は致命的な失敗にはならなかったが、2度目はなかったというわけだ。

 わしなら7回から初戦で好投した遠藤を投入している。それが結果論なのはわかっとる。

 東海大相模とすれば、初回にノーアウト2、3塁のチャンスを逃したことで波に乗れなかったのも痛かった。

 ともかく、今日の試合は、ヒット数からしても東海大相模の完敗であった。それは紛れもない事実である。

 後出しジャンケンではなく、東海大相模が負けるとすれば、こういうパターンだと思っていた。核となるピッチャーがいないからである。

 やはり小笠原、吉田のダブルエースがいた2015年のチームは特別だったわけか。そんなもん、当たり前だ。

 翻って、中京学院大中京はいいチームだな。エース左腕の不後は好投手だし、打線も切れ目がない。

 初戦の北照戦が4-3だったので、中京学院大中京を過少評価しとったわ。

 それは門馬監督もだったろう。好投はしたものの1年生ピッチャーを先発させたのが、その証左である。

 習志野と東海大相模が敗退したことで後半戦の興味が萎んだな。明日は星稜と智弁和歌山が潰し合うし、どこが優勝するかわからん。

 
「九死に一生を得るような試合がないと上に行けない」
(馬淵のおっさん)

 
「九死に一生を得るような試合」とまでは言えなかったが、明石商は完全に負けパターンに嵌っていた。

 初回のツーランで失った2点が重く、あと1点が遠かった。こういう時はズルズル行くもの。わしは、明石商の敗退を予見した。

 それを8回に三盗とサードランナーを走らせてのヒットエンドランで何とか同点に追いついた。

 同点に追いついた時の挾間監督はガッツポーズの鬼と化した。気持ちはわかる。

 10回裏のサヨナラ勝ちのスクイズの1点は、まさに
「搾り取った」という1点であった。

 しかし、わしはスクイズを読んどった。ノーボール・ワンストライクだったが、押し出しが怖くてバッテリーは外せなかったのか? 

 10回裏はノーアウト1塁からの送りバントが一旦はセカンドでアウトとなった。だが、セカンドが落球していたのが見えた。

 それを挾間監督がアピールして、審判が協議の結果、オールセーフとなった。

 1度アウトがコールされたのがセーフにひっくり返ったというのも、高校野球ではそうは記憶にないな。

 判定が覆ったのはホームタウンデシジョンか? とはいえ、確かにセカンドはボールを捕球してなかった。

 挾間監督は、今日の試合は杉戸との心中を決めていたくせぇ。中森が投球練習を全くしていなかった。

 勝ったからいいようなものの、危険な賭けであった。わしなら、ようできん。

 ともかく、中森を温存して今日の試合を勝ったことは大きい。さすがに準々決勝は中森を先発させるだろう。

 東海大相模の敗退と明石商の執念の勝利で、第4試合はやや呆けて見ていた。そういうこっちゃいかん。

 第4試合の予想は、八戸学院光星の3、4点差での勝利であった。が、海星が3-6から追いつき、9回の攻防に入った。

 9回表のツーアウト3塁のピンチを脱した八戸学院光星がサヨナラ勝ちした。野球の流れとは、そういうものである。

 海星が勝っていれば43年ぶりのベスト8だったのか。

 43年前の海星のエースは、言わずと知れた剛腕・酒井。江川に匹敵すると言われた酒井がプロで大成しなかったのはハガい。

 
「高校時代の酒井のピッチングを覚えているか?」だと? 何の事だ? 

 中継が終わる前に映し出された明日のカードの
「星稜-智弁和歌山」に、また吐いた。3回戦のカードじゃねぇ。

 この勝者と履正社が準々決勝で当たるなよ。どうにも嫌な予感だ。

 早起きもあと2日か。とっくの昔に祭りの後の虚しさに苛まされている…。

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