掛け算

 
 プー太郎生活1819日目。

 日記を書き始めた刹那、号泣組翁から電話が掛かってきた。

 時刻は午後9時3分。むろん、職場からである。

 そんな時間までザトペックの翁にコロナもクソもないことは書くまでもない。

 もしかして翁からワクチンが作れるのではないか? 研究者は一考すべきである。

 翁からの用件は、わしの原稿に対する疑問点を質すことであった。それは、あっさり解決・ライオン丸となった。

 もしかして、翁は、わしの声を聞きたかっただけではないか? 

 それはあり得る。先週の木曜に会えなかっただけに。

 ともかく、
お疲れ様でした」としか言い様がない。

 鶴竜の休場には吐いた。せっかく観客を入れて開催なのによ。

 が、出前ではなかろう。出前は負けが重なった時の伝家の宝刀だからである。

 結びの一番が終わって、小太郎に食事を与えようとしたところ、競馬がヘタクソな奴からラインが来た。

 「空手三段と剣道初段、空手二段と剣道六段というのは、オカシイですね。

 空手六段と剣道二段なら理解できます。

 とうとう掛け算も出来なくなりましたか」 


 奴に指摘されるたぁ、何たる不覚。わしも引退の潮時だな。

 それより、おめぇ、因数分解を解けよ。

 「xの2乗-2xy+yの2乗-9・zの2乗-6z-1を因数分解せよ」を塩漬けにするとは、どういう了見だ? 

 まあいい。解答するまでライン爆弾を繰り返すだけのことよ。

 掛け算か…。わしは、九九はリーチ・一発・ツモで覚えられた。

 しかし、インドの数学教育では、20の段まで覚えさせるという。

 それはきついな。少なくとも、リーチ・一発・ツモでは無理だ。

 リーチ・一発・ツモといえば、来月はクソ麻雀をするのか? 

 例年なら甲子園大会でそれどころではないが、今年は交流試合だから、やぶさかではない。

 ただし、履正社-星稜、大阪桐蔭-東海大相模の日はダメだ。

 今のところ、雀荘がクラスターになったという話は聞かない。

 馬場の腐臭漂う雀荘・サンは、樫原が普通に麻雀を打つように、普通に営業していると思われる。

 

 まじで中学生用の計算問題集を買って脳トレをしてみるか。1000円もしないだろう。

 いや、ゲンダイに載っているクロスワードパズルで十分か? いずれにせよ、脳が劣化しているのは間違いない。

 むろん、胃腸もである。今日の夕飯は、ノー野菜での豚の生姜焼きだったし。

 今から土曜発行のゲンダイを読む。それも脳トレの一環である。了
  

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