大会12日目

 
 プー太郎生活3268日目。

 多くのファンが最有力と見ていた東海大相模。

 その東海大相模が敗れた。

 敗因は打てなかったことに尽きる。

 それは、関東一の先発の左腕・畠中がこれまでとは別人のような好投をしたことによる。

 チェンジアップが低めに集まり、そのチェンジアップに東海大相模打線は最後までタイミングが合わなかった。

 8回まで2塁も踏めなかったというのだから、如何に畠中の出来が良かったのかがわかる。

 ノーアウトから出た2人のランナーもバント併殺、ショートゴロ併殺で、東海大相模から潮が引いた。

 つごう3つの併殺。これでは攻撃にリズムが出ない。

 バント併殺で好プレーを見せたサードの高橋が0-0で迎えた7回表の先頭バッター。

 乗っている感じで打席に入るだろうから要警戒と思っていたが、まさかホームランとは…。

 東海大相模の原監督はインタビューで、
「選手は焦っていなかった」と言っていたそうだが、1点を先取されたことで焦りが出たと思われる。

 それでより畠中の術中に嵌ったのではないか?

 関東一は9回表に1点を加えた。

 結局、この1点が決勝点になったわけだが、東海大相模から見ればハガい失点の仕方であった。

 ワンアウトから代わっていたライトへのヒット。

 ライトの動きが少し緩慢で、打者走者がセカンドまで進んだ。

 ここで東海大相模の原監督は、それまで好投の藤田に代えて福田を投入。

 これが裏目に出た。ワイルドピッチでランナーを三塁に進めてしまったのである。

 そのランナーを大きくはずんだバウンドのサードゴロで返され、実に痛い追加点を許した。

 東海大相模は9回に初めてワンアウト1、2塁のチャンスを掴んだ。

 ここで関東一の米澤監督は、快速球を投げる坂井をリリーフに送った。

 続く2番からの3人が左バッターなので、どうかと思ったが…。

 その坂井がエラーで1失点したものの、151㎞を出すなど、力で東海大相模の上位打線を抑えた。

 最後はツーアウト1、2塁から4番の金本がチェンジアップを打ってレフトフライに倒れた。

 金本はストレートを待っていただろうから、キャッチャーの配球が良かったわけだ。

 敗れたりといえど、東海大相模は実にいいチームであった。特に内野の守備が素晴らしかった。

 今日は高校野球にありがちな落とし穴のような試合展開での敗戦。

 原監督が無念の涙を流していた気持ちはわかる。

 青森山田、辛勝。その一語に尽きる。

 まず、青森山田の先発が余力十分の関でないことを知って吐いた。

 滋賀学園を軽く見たのか? 滋賀学園は決してかわい子ちゃんじゃないぞ。

 案の定、青森山田の先発右腕がいきなりツーベースを打たれた。

 ライトのファインプレーなどで切り抜けたが、危うい立ち上がりであった。

 滋賀学園も2年生の控え投手が先発だった。

 その2年生右腕の出来が抜群で、青森山田はヒットすら打てなかった。

 それを見た兜森監督は、3回の先発右腕の打席で代打を出した。

 先制されたら厳しいと思ったのであろう。

 実際、滋賀学園が先取点を取っていたら、青森山田はこの試合を落としていたと思われる。

 滋賀学園としてはヒットは出るものの、あと1本が出ず、もどかしい展開だった。

 特に惜しまれるのは5回表である。

 ツーアウト1、2塁から1番がライト前ヒット。

 待望の先取点かと思いきや、ライトの好返球でセカンドランナーがホームで憤死。

 内野安打1本のまま迎えた7回裏、青森山田は先頭の2番が当たり損ねの内野安打で出塁。

 ここで滋賀学園は、背番号1のエースを投入。

 クリーンヒットを打たれたわけでもないのに交代とは思い切ったことをしたものである。

 しかし、バント、セカンドゴロで3塁まで進んでいたランナーを今大会ノーヒットの5番・吉川のレフト前ヒットで返された。

 ピッチャー交代が裏目だったか? 

 いや、ここは打った吉川がナイスバッティングだったと言うべきだろう。

 関は、8回、9回もランナーを出しながら粘って得点を許さず、7回裏の虎の子の1点を守ったのであった。

 兜森監督が勝利監督インタビューで、
「これから日程も詰まってきますので」と、関を先発させなかった理由を言ったのには驚いた。

 おい、おい、目の前の試合を落としたら先がないんだぞ。

 先発右腕が3回まで0点で凌いだから良かったものの、それで負けていたら後悔という名の地獄に落ちていたところだったじゃないか。

 結果的には関の投球イニングが6イニングで済んだことは、青森県勢初の優勝を目指す青森山田には追い風となったわけだが。

 京都国際-智弁学園は、チーム力では京都国際の方がやや上だと思っていた。

 そこへ持って来て、智弁学園の先発が奈良大会でも登板がなかった1年生左腕と聞いて…。

 これ以上書くと監督の采配批判になるので、それに関してはダマとしたい。

 イレギュラーヒットがタイムリーになるなど智弁学園には不運もあったが、智弁学園が勝てる試合ではなかったな。

 初戦のタイブレークから激戦続きで、智弁学園には余力がなかったように見えた。

 たとえ田近が先発であっても負けたと思う。

 その点、京都国際は余力があった。

 1~3回戦が余裕を持っての勝利だったのも一因と思われる。

 それにしても、毎試合、二桁安打で、3試合連続完封とは圧巻だ。

 ただし、次の相手は選抜大会で負けている青森山田。

 京都国際にとっては真価が問われる一戦となる。

 わしは組み合わせしだいでは、青森山田と京都国際の決勝戦になるかと思った。

 2019年の履正社-星稜、昨年の慶応-仙台育英と、近年、選抜大会で初戦のカードが夏の大会の決勝戦のカードになった例が見られただけに。

 第4試合の結果には納得だ。

 何度も書いているように、わしは
「××旋風」が嫌いなんじゃい。

 それと、早実戦での大袈裟なガッツポーズを何度もしていた大社の左腕がぁ。

 さらに言えば、大応援に対しても反感を感じていたのである。

 なので、7回の神村学園の3番からの4連打は気持ち良かった。

 が、6回まではイライラが募った。特に神村学園の先発の今村の不出来には吐いた。

 4回裏に自らのエラーで同点となり、なおもノーアウト2、3塁で降板となった。

 その大ピンチをリリーフした2年生右腕がセカンドゴロ2つと三振で無失点で凌いだのが大きかった。

 そのセカンドゴロ2つは、前進していたセカンドがバックホームで刺したプレー。

 もし勝ち越されていたら、8-2という試合にはならなかったはず。

 
「大社に対してエールを贈れ」だと? 

 健闘したとは思うが、それ以上のコメントはせん。

 今大会も残すところ3試合。

 強豪激突となった準決勝を楽しみたい。了

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