つかの間の晴れ間


 2002年11月11日


 緊張しながらエステの扉を開けると…。わしの一番のお気に入りのエステシャンが満面の笑みで、「おはようございます」と言ってきた。

 「あ〜、生きていて良かった」と、つくづく思った。
しかし、それがつかの間の幸せとは、誰が予測できたであろうか?

 まず最初にサウナに入った。そこのサウナは、顔だけ出る式の小さなものである。サウナの横にねえちゃんがいて、わしのおしゃべりの相手をしてくれた。

 そこで、わしが「出勤しているのは、おひとりなんですか?」と尋ねたら、「はい、でも誰かが間違えて予約をダブらせてしまって、すぐにあと2人のお客様が来るんですよ」と答えた。何か嫌な予感。

 ほどなく1人のおっさんが来た。そいつは日焼けに10分来ただけであったのですぐ帰った。
ったく、ウィークデーの朝11時に、いいおやじが日焼けしに来るんじゃねぇよ。

 さらに、もう1人の客が来た。そいつのせいで、お気に入りのエステシャンとのツーショットが崩れてしまった。
間違えて予約をダブらせたのは一体どいつだ? 許さん。

 サウナを上がると、低周波→シャワー→脂肪もみだしマッサージと続く。わしが低周波をやっていた頃には、他のエステシャンも出勤してき、客ももう1人、ひげおやじが来た。

 男のエステシャンも2人揃って出勤してきたが、今までのパターンだと、最初についた人が最後までやるから、男が出勤してきても今日は眼中になかった。

 
しかしである。わしがシャワーから出てきたら、お気に入りのエステシャンがいねぇ。どうも食事に行ったくせぇ。突然、男のエステシャンが眼中にある状態になった。

 
案の定、脂肪もみだしがまたまた男になった。おいおい3連続男だぜ。ホントに、ホントに、しゃれにならん。

 わしが「あいたっ、あいたっ、もう耐えれません」と、ベッドの上でのたくるっていたら、女性エステシャンの「××様、笑ってはいけませんよ」という声がした。どうも、サウナに入っていたひげおやじがわしの苦しむを見て爆笑しておったくせぃ。

 脂肪もみだしマッサージが終わったあと、しばし死んどったらマッサージをやった男が、「キムラ様、放心状態ですね」だと。

  バカやろう、あんたに当たったからだよ。

 あ゛〜、ラッキーと思ったのも一瞬であった。まさに、つかの間の晴れ間。洞爺丸台風じゃねぇぞ。

 次回の技術は、フィトテラピーという、足のむくみをとるマッサージだそうだ。これはリラックスゼーションの一環で、癒しのマッサージらしい。

 
これで万一男に当たったら癒しにならん。
まさか、これに男は当てまいな?

 納得できんわしは当然のごとく、歌舞伎町に歩を進めた。そこで当たった奴に、背中に何か跡があると指摘された。「ああ、それは午前中行って来たエステで、パットをあてられた跡だよ」と言ったら、「私の弟もそのエステに行っているのよ。そこの永久脱毛コースに行っているの」だって。

 ふーむ、なんという偶然か。しかし、そいつの弟だと、どう考えても20くらいだから、そのエステに行く金はないと思うんだが。どうせ、ロクなことをやっていない奴だろうとは思うけど→人のことが言えるか!

 ところで、体重はエステに通い始めてから、約1か月半で6kg落ちた。しかし、最近はエステに行くのが苦痛になっとる。

 とにかく、何らかの方策を立て、男に当たらんようにしなくては。このままだと何のためにクソ高い金を払っているのか、何が何やらわからんからな。

 明日はサウナのみだが、女性エステシャンしかいなかったら、特別会員の特権を悪用して、何かマッサージをやらせよう。

 
とにもかくにも、まだ怒りが収まらん。くそう、腹もまだ痛ぇ。

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