鶴田真由でも…

　　これは、つい半年ほど前の話である。義理のおばさんに「おやつ食べに来ない？」と言われ、電車で10分ほどのお宅に遊びに行った。

　そこでケーキを食べていたら、おもむろにおばさんが、「ちょっと紹介したい人がいるの。９歳年下の人なんだけど…。とりあえず写真見て」と言ってきた。

　写真を見てびっくり。鈴木杏樹似のスーパー美人。そのうえ、９歳年下だと？　こりゃあ千載一遇のチャンスだ。

おばさん：でもね、この人、バツイチなのよ。
わ　　し：そんなの、ノープロブレムですよ。
おばさん：それでね、この人、子供がいるの。
わ　　し：…。
おばさん：でも、０歳だからそんなに問題ないんじゃない？
わ　　し：いや、でも…。ちょっと考えさせて下さい。

　その日はそれでお暇したが、家に帰ってから鈴木杏樹と０歳の赤ん坊が頭の中でずっと渦回っていた。９歳年下で大美人でも、さすがにコブ付きではなぁ。
　
　あくる日、同僚のとっつぁんにその話をしてみた。とっつぁんは、「わしは嫌だよ、その女がたとえ鶴田真由でも。いくらなんでも、ほかの男のカルピスから生まれた子供はごめんだよ」と答えた。

　ふむ〜、確かにそうだなぁ。とっつぁんの「カルピス」の一言で、鈴木杏樹はやめることにした。ったく、力石の「男の世界」の一言じゃねぇぞ。

　でも、なんか惜しかったなぁ。あの「カルピス」の一言さえなければ…。もしかしたら今頃は子持ちになっていたかもしれん。

　どうでもいいけど、とっつぁんは鶴田真由のファン。しかし、この前、「鶴田真由はＯ型だからなぁ」と言っていた。なんでもその昔、とっつぁんはＯ型の女にハガい目に遭わされたらしい。今ではＢ型のかみさんに毎日ハガい目に遭わされておるが。

　わしはすべての血液型の女にハガい目に遭わされておるわい。