化粧の似合う男


 それは1999年の8月のことだった。生命保険(住生)のおばさんから、「バツイチだけど、すごくかわいい子がい
るから会ってみない?」と言われた。

 その話が出たのが8月上旬だったので、「今は忙しいので、8月下旬ならいいです」と答えた。
わしは、8月上旬〜中旬は甲子園大会でそれどころではないんじゃい。

 8月下旬に新宿で会ったが、確かにかなりきれいな人だった。しかし、正直あまり面白くない人で話が全く合わない。

 
ま、わしと話が合う女性は稀有だと思うけどな。高校野球、サッカー、麻雀、地理&歴史では…。

 もう話すことがないので、つい、「好きなタイプの男性は?」と、しょうもねぇ質問をしてしまった。そしたら、「柏原崇とか福山雅治(*)とか、化粧の似合う性が私、好みなんです」だと。


 バカヤロー! 卓、ひっくりけぇしだ! 
それじゃ、こわもてのわしなんか話にならんやないけ。

 ていうか、ほとんどの奴が話にならんよ。当然の如く、わしは断りを入れた。まあ、向こうも断りを入れていたに違いないが。
 

 その話を当時なじみとなっていたキムラ嬢にしたら、「そんなこと言っているからバツイチになるのよ」と、わしの代弁をしてくれた。
あんたは偉い!その一言でいたく溜飲がさがったぜ。

*当時のわしは、福山雅治については名前しか知らんかった。柏原崇は、麻雀漫画の大傑作「アカギ」のビデオ版で柏原がアカギを演じていたので知っていた。

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