うちにあるベータのビデオデッキが壊れかけている。家で最初に買ったビデオデッキがソニー製であったことから、ベータがＶＨＳに駆逐された以降もしばらく録画はベータビデオで行っていた。

　実際、ベータのテープの方が小さいからがさばらないし、画質もＶＨＳより良い。レンタルビデオ屋のテープがＶＨＳだからやむを得ずＶＨＳのビデオデッキを買ったが、わしは未だにベータ派である。

　そういえば以前、わしと同じくらいサッカーが好きな後輩に、「スペイン大会やメキシコ大会のビデオ持ってるよ」と言ったら、えらい喜んで、「じゃ、今度貸して下さい」と言ってきた。「うん、いいよ、ただし、ベータだけどね」と答えたら、そいつは、「かぁぁぁ、使えん、このおっさん」と悶え死んでおった。

　先だってベータのビデオデッキの生産がついに打ち切られたという。したがって、完全に壊れる前に量販店に行って買わねばならないが、需要がないためか、量販店でも６〜７万もする。５万以上の失費は、江戸時代の農民のようにエステ店に絞り取られているわしには不可能だ。

　しかし、放っておけばどんどん値段が上がり、完全にうちのデッキが壊れた時には10万以上になっているかもしれない。でも、ベータデッキがないと、昔のスポーツの試合だけでなく、「人形平家物語」や「キューティーハニー」なども見られないのだ。

　うむ〜、今のうちに買っておいていた方がいいのか？　難しい決断だ。