ホワイトデーに床屋


 今日はホワイトデーだと? 今日日記書くまで全然気がつかなんだ。

 しかし、ホワイトデーなんざチョコレート屋の陰謀だろう。
ホワイトデーなどクソ食らえだ。

 というわけで、今日は床屋に行ってきた。わしはもう10数年今の床屋に行っている。そこはやや割高であるが、非常に丁寧な仕事が売りで腕もいい。

 しかし、問題は、そこを仕切っているおばさんが若い従業員に対して恐怖政治を敷いていることである。若い従業員がちょっとでも粗相をすると、客がいるところで猛烈に叱りつけるのである。

 これでは若手もかわいそうだし、客も不愉快になる。当然のことながら、若手はほとんど居つかない。もしわしがそのおばさんの下で働いたら1か月かそこらしか持たないだろう。

 今から10年ほど前、そのおばさんが唯一注意することがなかった若手がいた。その人は、わしみたいな鈍感な男が「この人のハサミさばきはすごい」と思ったほど、腕の立つ人であった。

 同じ床屋に行っている弟も、「あの人は本当にうまい」と言っていた。おばさんがその若手を注意しない理由には、その人が粗相をしないこともあったろうが、自分がその人のテクニックに及ばないことを意識してこともあったと思われる。にしても、その彼は今どこで腕を振るっているのだろうか?

 さて、明日は選抜の組み合わせ抽選が行われる。明日の今頃結果が出ていると思うと今から落ち着かない。これって、変か?


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