再々入院日記11
その晩は地獄だった。次に夜中の3時に目が覚めたのであるが、あまりの吐き気で、その部屋との闘いどころではなかった。
とくに苦しかったのが鼻に通してあった管である。なぜかしゃっくりが止まらなかったので、その度に傷口が痛んだのもハガかったが、恒常的な吐き気の方が苦しかったわ。
それにしても、7日から8日にかけの晩はわがまま放題だった。「やれ、吐き気がするの」、「やれ、クソが出そうだの」、何回ナースコールをしただろうか?
ただ、そのうち数回は、その部屋が怖くてのナースコールであったことは言うまでもない。さすがに、「怖いからナースコールしました」とは言えんかった…。
5時頃ようやく眠ったと思ったら、7時過ぎに罵り合う大声で起きてしまった。なんでも、病院の目の前で自動車同士がブっついて、双方の運転手が口論になったという。ったく、何でイチイチこうなるの?
そうこうしていたら8時ちょっと前に、昨日執刀した医師が部屋に入って来た。鼻に入っている管の苦しさを訴えたら、すぐにはずしてくれたので、ようやく生きた心地がした。
しかし、今度は傷口が疼いてきた。それを言ったらきつい痛み止めを打たれ、終日寝る破目となった。
こうしてみると、その部屋との闘いは痛み分けといったところだろう。MLメンバーに、「体力も弱っているんで、そういう体験ってしやすいんですよねぇ」、「ですから、おばあ様が…」など、散々脅かされたが、霊感がないわしにそういうことはなかったのであった。
夕方の回診で医者に、「これから段々と良くなっていきますよ」と言われたのだが、これから数日間、吐き気と気持ち悪さに苦しまされるとは、この時は知る由もなかった…。
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