雨の富士五湖・後編

 
 朝は朝食との格闘から始まった。なんだかんだ言って、トマト以外は完食した。

 
無理にトマトを口に入れてテッポウウオになるバカはしなかった。その辺に判断力は諸葛孔明なみである。

 ホテルを出る頃は雨が上がっていた。昨日の天気予報では河口湖方面は雨一色の予報だったのだが…。

 しかし、富士山は全く見えなかった。前回来た時は裾野はよく見えたのに、まったくもってハガい。

 ホテルの車で河口湖オルゴールの森まで送ってもらった。でも、フロントに頼む時に、
「オルゴールの館までお願いします」と言ってしまった。現地に着いてから、「オルゴールの館」ではなく、「オルゴールの森」という名前であることに気がついたわ。

 
もしホテルのフロントが号泣組翁だったら…。

 わしが
「オルゴールの館」と言った途端に、「オルゴールの森というが正確な名前ですよ」と訂正したであろう。それも、咎めるような口調で。そんなもん、どっちだっていいんだよ。

 オルゴールの森に着いたら、ホールでちょうどシューベルトの野ばらの演奏が始まった。何回聴いても聞き惚れる曲である。

 オルゴールの森では、様々なオルゴールが売られていた。ショパンの別れの曲に心惹かれたが、CDを持っているので買うのをやめた。やはり、わしはケチなようである。

 土産物コーナーを出て富士山の方角を見たら、雲が晴れて向かって左から半分が見えた。空模様からして、それは奇跡だったと言える。
次回訪れた時こそ、全貌を拝んでやる。

 オルゴールの森から河口湖レトロバスに乗って河口湖駅に行って、富士芝桜祭り会場方面行きのバスに乗り換えた。

 芝桜祭り会場には食事も含めて2時間ほど滞在し、その後、風穴に行く予定であった。そして、時間があれば精進湖を訪れるつもりであった。

 が、芝桜祭り会場に向かう途中で雨が降ってきやがった。それも、バスのワイパーを激しく振らなければならない程の大雨であった。
気象予報士どもめ、許さん。

 芝桜祭り会場に着いたら、風も猛烈に吹いてきた。まさに嵐であった。

 それでは見学どころではない。食事だけして河口湖駅に戻ることにした。もちろん、風穴見学もルーベン・ワルター・パスだ。

 それでも、富士宮焼きそばが食べれたのは良かった。ちょっと冷えていたけど、噂通りの美味であった。

 河口湖駅のお土産コーナーでは、漬物とほうとうを買った。漬物は母親の好物なのでね。

 しかし、馬刺しを切らしているたぁ。馬刺しが1番ほしかったのによ。
きちんと仕入れておけや。

 帰りの富士急行は展望席にしようと思った。100円で展望席に座れるなら安いものである。

 1番前の席に座ろうと思ったら、中国人の家族がせしめていやがった。えれぇストレスが溜まったぜ。

 
まじで中国語、うるせぇよ。1番前に座れないこともあって、よけい勘に触ったわ。

 結局、東京も雨であった。これほど雨に祟られた旅行は記憶にない。というか、雨に遭った旅行は初めてである。晴れ男のメンツが丸潰れだ。

 次回の旅行は9月の予定である。上高地に行きたいと思っている。
次回も雨に見舞われたら、気象庁に殴り込みに行く。

 なんだかんだで疲れた。今日は誰に気兼ねなく、11時に寝たる。



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