死闘のタッグ

 
 今日は満を持して、「死闘のタッグ」を‘観賞’した。わしは、この「死闘のタッグ」をタイガーマスク全105話のうちで最高傑作と思っている。

 「平成虎の穴」の筆者も、以下のように書いている。

 
「極上の芸術に出会ったとき、人は時が経つのも忘れ、その作品に見入ってしまう。

 人をトランス状態に引きずり込む魔性の魅力――。

 今回のエピソードなどは、まさにそんな芸術作品の風格を携えていた。

 タイガー作品史上に燦然と輝く金字塔!」
 

 この
「死闘のタッグ
では、大門が主役である。それは疑いようもない。

 以下でも、
「平成虎の穴」の筆者の解説を引用させてもらう。わしより遥かに文章力があるのでな。

 
「さすがに長年、虎の穴の支配者を務めて来ただけあって、ビッグ&ブラックの風格たるや、ライオンマンや赤き死の仮面をさえ上回る。

 あまりに颯爽としたビッグ&ブラックに、私ですらウットリ。

 ところが2人の前に立ちはだかった1人の男が、麻痺しかかった私の心に光明を打ち込んだ。

 ミスター不動、いやさ大門ダイゴロー。

 最後の最後まで、己の信念を全うした男」


 試合はタイガーがリングで失神したことで、大門はビッグタイガーとブラックタイガーを場外に誘い出した。しかし、大門は場外で床に足を突っ込み、身動きできなくなってしまった。

 そこにメリケンサックとマイナスドライバーを持ったビッグとブラックが襲いかかる。

 挟撃された大門の死は必至かと思われたが、自ら足を折り、窮地を脱して2人を同士討ちにさせた。だが、大門も救急車で病院に担ぎ込まれたのであった。

 袋のネズミの大門を襲う、ビッグのメリケンサック、ブラックの鋭利なドライバー。その場面を正視できなかったのは、わしだけではあるまい。

 ガキの頃、ブラックタイガーの真似をして、マイナスドライバーを弟に振りかざしたことがある。それを見た母親に激怒されたが、そういう体験をした奴は多いと思われる。

 競馬がヘタクソな奴が、
「タイガーマスクのビニール人形の肌を黒く塗って、『ブラックタイガー』にしなかったか?」と、わしに聞いたことがある。そんなもん、クソ余裕よ。

 ビッグ、ブラック、キングの3人タイガーか。もしI竜が横綱になったら、モンゴル人の横綱3人は、相撲協会の幹部にとって、3人タイガーのような存在になろう。

 10年ほど前だったか、‘せいうち’の上司3人が全くどうしようもない奴らで、そいつらが‘せいうち’にとって、3人タイガーだった時があった。

 が、‘せいうち’によると、ロクでもないのは6人いて、
「実際は6人タイガーだわい。それじゃ、どんなヒーローでも勝てねぇ」と吐いていた。つまり、それほど我々の世代には、3人タイガーのインパクトが強烈だったわけだ。

 ここで、またまた
「平成虎の穴」の筆者の記述をパクりたい。

 
「親友という以上に、大門はタイガーを大切に守るべき至宝と信じきっている。

 端から見れば、彼ら2人の存在に優劣はない。

 三国時代、関羽は玄徳を――。新日本プロレス初期、坂口征二はアントニオ猪木を――。

 時代が変われど、大丈夫が男に惚れる不思議な例は枚挙にいとまない。」
 

 競馬がヘタクソな奴よ。おめぇも大門になって、麻雀の時に自らを犠牲にして、わしを守れ!

 今日のゲンダイの
「ウの目、タカの目」は、興味深いやり取りだった。

 
デスク:そういや、横浜、二松学舎と争った関東大会8強の習志野は落選して、補欠校にも入っていなかったな。

 記者:やっぱり「マナー」みたい。

 デスク:阪神の掛布CDやヤクルトの小川監督を輩出した強豪校じゃねぇか。

 記者:公立だけど有力選手が集まっていて、厳しい練習をやっているんですが、攻守交替がチンタラしているとか、相手チームをやじるとか。昨夏は敬遠された主砲が投手に歩み寄って、「勝負しろよ」と恫喝したことも。

 デスク:ガラ悪いな。気持ちはわかるけど。

 記者:そういうことが累積して、高野連に判断された。習志野陣営も最初からセンバツを諦めていたそうです。


 
なるほどな。それで習志野は選に漏れたわけか。

 でも、それは指導者に問題があるんじゃないか。小林監督は地元記者の評判もすこぶる悪いし、監督を交代させた方が選手のためだと思われる。

 明日は出勤だ。職場に大門のような奴がいないのがハガい。


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