大会4日目

 
 第3試合で感電死していたので、日記のアップが遅れてしまった。

 今日の第3試合には痺れ過ぎたわ。1回戦ではもったいなさ過ぎのカードであった。

 明徳義塾はよく勝ったもんだ。なにせ、相手先発左腕の斉藤を全く打てなかったからな。

 5回に同点に追いついたのは、相手センターの落球がきっかけであった。あの落球がなかったら、この試合を落としていたと思われる。

 12回表に、ツーアウトランナーなしから智弁和歌山の3番バッターの山本に勝ち越しホームランが出た時は、智弁和歌山が勝ったと思った。なんといっても、点の入り方が良かったからである。

 それにもめげず、その裏、明徳義塾は粘って、ワンアウト1、3塁のチャンスを作った。

 バッターは、トップの右打者・尾崎。ここで高嶋監督は継投に出て、右投手の東妻を投入した。

 その攻防を見ていたわしは、トランス状態になっていた。明徳義塾や智弁和歌山で琴光喜になっていた奴らは、それどころではなかったろう。

 馬淵のおっさんは打たせるかと思ったが、スクイズを命じ、それが見事成功して、明徳義塾が試合を振り出しに戻した。

 あの場面で、よくスクイズのサインが出せるものだ。決めたバッタも凄い。馬淵のおっさんも、スクイズを決めた尾崎も、少なくとも、わしよりは胆力がある。

 幕切れはあっけなかった。暴投で試合終了たぁ。

 馬淵のおっさんは、
「九死に一生を得るような試合をものにしないと、大きく勝ち進めない」と、常日頃から言っている。今日の試合が、まさにそういう試合であった。

 明徳義塾としては、2回戦まで少し日があるのが救いである。岸は、相手打線が猛打の智弁和歌山で、しかも1点もやれない展開だったので、精神的疲労がかなり残っただろうからな。

 それにしても、智弁和歌山は強かった。岸でなければ、智弁和歌山打線を抑えられなかったに違いあるまい。

 智弁和歌山は伸び盛りの2年生が多いし、夏が楽しみだ。夏は、優勝候補として甲子園に戻ってきてほしいものだ。

 NHKに大喝だ。馬淵のおっさんの勝利インタビューは中継しないわ、緊迫した延長戦の最中にニュースは挟むわと、何を考えているんだ。

 智弁学園の岡本は有言実行だった。大会前、
「センターバックスクリーンに打ち込むイメージができています」と言っていたが、第1打席で本当にセンターバックスクリーンに打球を放り込んだ。

 その辺は、レフトスタンドにバットを向けて、不知火相手に予告ホームランをした岩鬼を彷彿とさせる。その時、マウンドの不知火は、
「このバカ野郎が」が吐き捨てたが、岩鬼に逆転ツーベースを打たれた。

 それはともかく、岡本の一発で三重ナインは度肝を抜かれた。三重は実力も半分も出せなかったように思う。

 智弁学園が勝ったことで2回戦で、大会bP左腕とbPバッターとの対決が見られる。その日に出前を取るか、現在、考え中である。

 録画して家に帰ってから見るという手があるとはいえ、雨だと休むおっさんが、わしに結果を言いに来そうな気がする。

 ったく、ハガいおっさんだ。琴光喜でないなら、大人しくしてろ。

 なんとか逆転勝ちしたとはいえ、関東一は凡庸なチームであった。夏の予選では二松学舎に勝てまい。

 関東一がそれほど強くないのを見て、三白眼の男はニヤリとしているはず。だが、今年の帝京は、近年でも最も力が劣るそうだ。三白眼の男は、ニヤついている場合じゃねぇ。

 美里工としては、思わぬ逆転負けだった。なんといっても、8回に代打にデッドボールを出して満塁にしてしまったのが悔やまれる。

 満塁になると、ピッチャーは押し出しを恐れて、制球が甘くなるからな。同点打になったスライダーも、やや甘く入ったように見えた。

 美里工で密かに琴光喜になっていた奴は吐いたことだろう。ま、こういう試合も高校野球よ。

 元ロッテの清水直行が引退か。清水と言えば、2008年に奥さんを亡くしたことで知られる。

 本人も子供も、とてつもないショックを受けたそうだ。清水は、そのショックから未だに立ち直っていまい。

 大事な人を亡くした喪失感は一生続くくせぇ。わしも、それを覚悟している。

 清水はしゃべりがうまい。ただ、今はプロ野球の地上波での中継が減り、解説者は飽和状態だという。そう簡単に仕事が見つかるか、他人事とはいえ心配である。

 さ、明日は出勤だ。7時に目が覚めない時は、その時よ。

 しかし、開幕すると、どんどん日が経っていく。このまま4月2日になるのが怖い…。


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