「虎の穴」の真相

 
 今週の休みは今日だけ。なんで、正午過ぎに起きてから、ずっと闘っている。

 昔のサラリーマンは週休1日だったから、日曜は終日、闘っていたわけか。それを考えたら、高校野球で出前を取れるなんて、デタラメもいいところだ。

 1時5分からNHKで連続クイズを見ようと思ったところ、やってねぇ。で、調べたら3月で放送が終わっていた。

 あれだけの量のクイズを毎日作っていたら、そりゃ、ネタ切れになるわな。番組の終了を知らされた連続クイズのクイズ作家は吐いたことだろう。

 フリー稼業は、これがあるから怖い。実家の賃貸契約を解約されたわしには、そいつの気持ちがわかる。

 というわけで、今日はタイガーマスク第102話
「『虎の穴』の真相」を見た。選抜などで忙しかったので、なかなか検証する機会がなかったのである。

 
「次々と明らかにされるタイガーマスクの真相。それはルリ子が想像していたよりも遥かに厳しい戦いの世界だった。

 思いあまったルリ子は、タイガーが暮すホテルを拳太郎から聞き出し、訪ねていく。

 ホテルの一室で、しばし無言で見つめあうタイガーとルリ子――。やがてタイガーがマスクを取ると、その下からは直人の素顔が。

 『ハッハッハッ、これが、これがタイガーマスクがルリ子さんに正体を見せた瞬間だ!』と直人。『直人さんッ!』とルリ子は直人の胸に飛び込んでいった」

 「今回は、我らがルリ子さんが、第1話から延々と心の奥で暖めてきたタイガーマスクの空想と真正面から向き合う。まさに乙女のケジメが描かれた究極ラブストーリーと言い切りたい。

 『ラブストーリー』と言っても、ここで描かれる男女の間に、一切の甘さはない。その関係は、切ないまでに峻厳である。

 それほどまでに、とことん自分の気持ちに正直に、己の愛と向き合うルリ子さんの姿は真に迫っていた。

 前回のグレイトと拳太郎の試合は、あまりの残酷描写で子供たちに与える影響が心配になったが、今回はまた別の意味で、子供たちには刺激が強すぎたんじゃなかろうか。」 

 
いやいや、高校生にも刺激が強すぎたよ。高2の時、母親と2人でこの回を見ていたが、直人とルリ子さんが抱き合うシーンの時は、非常に気まずい雰囲気になった。

 梶原作品では、主人公の男女は絶対に結ばれない。そして、プラトニックラブである。

 「巨人の星」の星飛雄馬と美奈さんしかり、「あしたのジョー」のジョーと葉子お嬢さんしかり、「愛と誠」の早乙女愛と太賀誠しかりである。

 だから、わしは梶原作品が好きなのだ。あだち充の作品など、クソ食らえだ。あだち充は、この
「『虎の穴』の真相」を見て、ラブストーリーの神髄に触れろ。

 
「『虎の穴』の真相」も素晴らしい出来映えだ。恋愛に関しては、ビッグタイガーのように現役を退いているわしからしても、心底うなってしまった。

 ビッグタイガーら3人タイガーは、あまりにも強すぎて相手がいないため引退した。が、わしはあまりにも弱すぎて引退したのである。

 キムラへの変身は、この究極のラブストーリーと対局タイガーにある。しかし、キムラの封印を解く時が近いかもしれん。

 実家の借り手が運良く見つかったら、キムラになろうぞ…。


次の日へ 前の日へ
日記トップへ HPトップへ
「虎の穴」の真相