2度目はなかった
PK戦にもつれ込んだ時に、「2度目はない」と思った。というのは、ファン・ペルシーが交替になって、PKのスペシャリストが1人いなくなっていたからである。
前回のPK戦で蹴っていないフラーイが最初に登場したのを見て、嫌な予感がした。そしたら、案の定、蹴ったコースが甘く、ストップされてしまった。
なぜ、先攻を選択しながら、1番目のキッカーに経験豊富な選手を持ってこなかったのか? 最後の最後で、ファン・ハール監督がミスった。
それと、スナイデルが決められなかったのも、「計算外だよ、玄大佐」であった。コースは良かっただけに、相手GKのロメロを褒めるしかない。
ただ、今日の試合は、ボクシングで言えば、オランダの判定負けであった。チャンスが皆無だったのでな。
しかし、あれほどアルゼンチンの守備がいいたぁ。アルゼンチンは守備陣が不安視されていたのに、今日は守備のチームのようだった。
オランダの守備も素晴らしかった。点を取れる気がしなかったが、取られる気もしなかった。
両チームとも、昨日のブラジルを反面教師にしたくせぇ。もっとも、昨日の試合が異常であったのだが。
82年のスペインワールドカップを解説した岡野俊一郎氏が、「1、2点を簡単に取られるようなチームは、チームではない」と言っていたが、昨日のブラジルはチームではなかった。
むろん、ブラジルの各紙は、代表チームを叩きまくっている。
中でも、エスタド・ジ・サンパウロ紙がきつい。「選手に泣く資格はない。泣きたいのはこっちだ」とは、選手の傷口に塩をまぶしている。
それに比べれば、日本のマスコミはクソ甘い。特にスポーツ紙の批評記事はヌル過ぎる。
それにしても、オランダの敗退は虚しい。スペインを粉砕した試合、メキシコ戦の奇跡の逆転勝利、コスタリカ戦のファン・ハール監督のマジック…。結果として、これらは優勝につながらなかった。
たとえてみれば、彼女と何回もデートしたのに、結局、結婚できなかったようなものか?
あに? 「身に覚えがあるのか?」だと? それについては、ここでは申し上げない。
オランダが決勝戦に進めなかったことに、それほど吐いてはいない。決勝戦は、ヨーロッパvs南米の方が絵になると思うからだろう。
それと、アルゼンチンが嫌いでないことも大きい。アルゼンチン大会での大熱狂とマラドーナのスーパープレーを知っているので、アルゼンチンは好きなチームの1つなのである。
明日から2連続出勤か。台風で大荒れだったら、午前を出前にする。雨だと休むおっさんの真似をするのだ。
ともかく、今はオランダの冥福を祈りたい…。
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