大会11日目

 
 第1試合は、点の取り合いになるとは思っていなかった。富山商打線がかわい子ちゃんなので、飯塚を打てないと思っていたからである。

 が、飯塚が8回に魅入られたように集中打を浴びた。好投手でも、ああなると止めらないのを何度も見てきた。

 ただ、6点目のランナー、すなわち3点差に広がるランナーを刺したのが結果的に大きかった。それでも8回に同点を狙ったランナーがホームで憤死して同点にならなったので、やばいと思った。

 そういう時は焦るもの。なのに、9回の日本文理の打者は、みんな落ち着いていた。どのバッターも、わしより胆力があるな。

 それにしたって、あそこで逆転サヨナラホームランが出るたぁ。新潟大会の決勝戦をネット配信で見ていたが、新潟大会でも小太刀の逆転サヨナラホームランで勝った。

 こうしてみると、日本文理は神懸かっている。そうじゃないと、甲子園で大きく勝ち進めない。

 例によってNHKが8時から連続テレビ小説を流しくさっていたので、BS朝日にチャンネルを合わせた。そしたら、解説は星稜の元監督の山下氏であった。

 山下元監督は、
「新幹線が新潟に通じたことで、最近は関東の野球が新潟に入っている」と言っていた。

 ん? 上越新幹線が開通したのは1982年だぞ。山下元監督も少しボケたか? 

 上越新幹線で東京と新潟が結ばれたことで、ストロー現象が見られるようになった。ストロー現象とは、高速交通の開通で地方の人口や資本が大都市にストローで吸い取られるように吸い寄せられ、地方が却って衰退することをいう。だから、上越新幹線の開通は、良し悪しなのである。

 山下元監督の解説を聞きたかったものの、やはりBS朝日の中継には馴染めず、NHKにチェンネルを戻した。やはりNHKの方が映像の角度がいいわ。

 第2試合は、ああなると思ったよ。ただでさえ大阪桐蔭の方が圧倒的に戦力が上なのに、エースが手負いじゃな。

 大阪桐蔭としては、3回戦で楽な試合をできたことは大きい。福島も休めたし。

 ただ、解説の鬼嶋さんが言っていたように、大阪桐蔭は、昨年、一昨年のチームに比べて小粒になった。藤浪で春夏連覇した一昨年のチームとはもとより、森、近田という軸があって、6番に一発長打の笠松が座っていた昨年のチームに比較しても、打線が小型化したことは否めない。

 日本文理と大阪桐蔭が準々決勝で当たらなくて良かった。両者の対決は、準決勝か決勝で見たい。

 第3試合は面白かった。言ってみれば、高校野球らしい試合であった。

 近江の3回の攻撃時だったか、先頭バッターがツーボール・ワンストライクになった時、解説の廣瀬氏が、
「ここはストレートを狙いたいですね」と言ったら、スライダーが来て、バッターが思っクソ空振りをした。

 そういう場合は、アナもハガいだろうな。土門アナだったら、
「廣瀬さんの上を行くリードを見せましたぁ」と、皮肉ったかもしれん。

 土門アナは、76年夏の東海大相模−小山で、小山の黒田がアンダーハンド、サイドハンド、オーバースローで投げて、猛打の東海大相模を翻弄しているのを見て、
「まるで何人もの投手が投げているようです」と実況した。今は、そういうアナは絶滅している。

 今頃、ムーミンは、健大高崎の機動力をどうやって封じるかに腐心していることだろう。福島だとモーションが大きいので、左腕の田中を先発させるかもしれん。

 大阪桐蔭としては、序盤で得点差をつけて、機動力を使いにくい展開にできたら理想的である。健大高崎とすれば、失敗してでもいいから、どんどん盗塁を仕掛けるべきであろう。

 1人記者座談会で挙げた8強のうち、ベスト8に3校が残った。明徳義塾は8強対決で姿を消したから、まずますの成績か? 

 いや、そんなことはねぇ。龍谷大平安、九州国際大付、東海大相模がベスト8までに敗退するとは、
「計算外だよ、玄大佐」である。

 明日、どの高校が勝ち進むだろうか。沖縄尚学、敦賀気比、大阪桐蔭、日本文理か? 

 ともかく、明日も7時59分に起きる。そのために、今日も早めにクソをして寝る…。


次の日へ 前の日へ
日記トップへ HPトップへ
大会11日目