ぬか喜びU
出勤したら、週刊誌の記事のコピーが机の上にあった。むろん、号泣組翁が昨日、帰る際に置いていったものである。
前に、翁から殺人事件を起こした名古屋大の女子大生の写真を週刊誌で見たことがあると聞いた。なんでも、えらいブスだそうである。
で、翁に、「その写真を見て吐いたか?」と聞いたら、「キッチンハイター」と返ってきた。わしは、そっちの方に吐いたわい。
さて、週刊誌の記事のコピーであるが、和歌山県の児童惨殺事件の記事であった。
殺人犯の父親が高僧で、私大の教授と聞いていたので、高野山大学の教授と思っていたら、やはりそうであった。しかも、将来の学長候補だったという。
しかし、息子の殺人事件で何もかもパー。殺生を禁じる仏教を極めた人物の息子が殺人犯では、まずいの究極タイガーだ。
どうも、その父親が厳格過ぎたのが仇になったくせぇ。「自分に対して妻や子供に敬語で話させていた」と書いてあったからな。
それで思い出したのが王貞治家の食事の様子である。王家では、食事の際、一切話してはいけない仕来りだったと聞いたことがある。長女が、「わたし、お父さんみたいな人とは絶対に結婚しない」と切れたのはわかる。
帰宅途上、胸ポケットの携帯電話が震えた。実家の管理を任せている不動産会社からであった。
今日は土曜日なので、誰かが実家を内覧に来て、決まったのかと思った。が、担当者からの昨日の報告のオウム返しであった。
クソ〜、2日続けて、ぬか喜びかよ。まったくもって、ついとらん。
今日はクソハガい日であった。出勤していたのは、わし、大酒飲みのおっさん、じじぃら、クソハガい日に縁のない連中ばかりであった。そんな日は、早く帰宅するに限る。
帰りは、松屋で牛丼を食った。松屋の店員は、わしを見て、「ふっ、哀れだね、どうにも」と思ったことだろう。
確かに、わしは悲しみ組である。が、号泣組ではないと自負している。生涯ただの1度も女性とデートしたことがない翁は、クソ余裕で号泣組である。
明日は最後の日曜出勤か…。翁との2人の世界を満喫したい。
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