大会初日

 
 まず、開会式にアヤをつけたい。高校生の司会進行はやめぇ。どうにも鼻白む。

 それと、選手宣誓にも白けた。一生懸命、文面を考えたのはわかるがよ、昔のようなシンプルな選手宣誓の方が高校生らしく良かった。
「Simple is best」だ。

 それより何より、下村が始球式を務めたのに激怒した。疑惑まみれなんだから、始球式を辞退するのが筋だ。ったく、汚らわしい。

 朝日コムに、今大会の展望が載っていた。大サービスで、それを読ませてやろう。

 
「連覇はなるか、古豪復活か、それとも、まだ優勝経験のない東北や北陸に紫紺の旗が渡るのか――。飛び抜けたチームはない。87回目の春も、見どころが多い大混戦になりそうだ。  

 大阪桐蔭には、史上5校目の夏春連覇を狙う力がある。昨夏を経験した左腕田中は試合を確実に作れる。打線は例年の破壊力はないが、つながりの良さで勝負できる。  

 ただ、初戦から強敵が待ち構える。東海大菅生は昨秋の東京王者。エースで3番の勝俣は投打に大会屈指の力を持つ。昨夏8強のバッテリーが残る八戸学院光星や試合巧者の常総学院も同じゾーン。いずれも仕上がりに手応えを感じ、上位を狙えるチームばかりだ。  

 秋の神宮を制した仙台育英、北信越王者の敦賀気比、そして1926年に夏を制した経験がある静岡も頂点に届く位置にいる。  

 仙台育英は絶対的エース佐藤世の仕上がりが遅れ、継投策も視野に入れる。練習試合でも好調な強力打線が早めに援護したい。  

 敦賀気比とは互いに勝てば2回戦で当たる。昨夏4強に貢献したエース平沼が徐々に調子を上げており、あとは冬場の雪や雨でほとんど打ち込めなかった打線が復調するか。さらには今大会唯一、チーム打率が4割を超える静岡も同じゾーンという最激戦区だ。  

 史上3校目の春連覇を目指す龍谷大平安と一昨年の春王者浦和学院の1回戦は屈指の好カード。平安の高橋は大会随一の左腕。つながりのいい浦学打線との対決は見もので、優勝争いにも影響する一戦になる。  

 近畿勢では秋を制した天理もいい。切れ目のない打線は脅威で、斎藤、森浦の左腕2人が踏ん張れれば、優勝戦線に顔を出す。  

 近畿地区の最後1枠で選ばれた近江、関東・東京の6校目に入った二松学舎大付も安定した力で8強が見える。今大会最速152キロの高橋に注目が集まる県岐阜商は、打線の頑張り次第では台風の目になる」

 あに? 
「佐藤世の仕上がりが遅れている」だと? 

 それって、文字通り、佐々木監督の監督不行届きじゃないか。こりゃぁあ、2回戦で敦賀気比に負けるな。いや、1回戦敗退もありうる。

 第1試合の実況担当は伊藤慶太アナであった。どうもNHKは、伊藤慶太を高校野球のエースアナとしているくせぇ。

 確かに、実況は悪くない。が、読売びいきなので、伊藤慶太の読売戦の実況は聞きたくねぇ。

 第1試合は、意外な大差となった。八戸学院光星は昨年ほどでないにせよ、地力があると思った。

 対照的に、九州学院は評判倒れであった。投打とも九州チャンピオンにしては、かわい子ちゃんだったことは否めなかった。

 もし八戸学院光星が準決勝まで勝ち進んで仙台育英と対戦して勝ったら、仙台育英はクソハガい。

 秋の東北大会の準決勝で葬ったはずの相手なのに、仙台育英が神宮大会で優勝したことで八戸学院光星が神宮枠で蘇り、その高校に負けたとあってはシャレにならないなんてもんではない。

 大阪桐蔭は、ムーミンの思惑通りの試合展開になった。勝俣の制球難につけ込み、足を使って先制。

 その後、着々と追加店を挙げ、田中が完封した。夏春連覇に向かって、最高のスタートを切ったと言えよう。

 これで、2回戦は八戸学院光星と大阪桐蔭の顔合わせになった。両者が2012年の春と夏の決勝戦で当たったのは記憶に新しい。

 当時は、八戸学院光星には田村、北條、大阪桐蔭には藤浪、森とプロ入りした大型選手がいたが、今年のチームには、ともに大型選手はいない。とはいえ、総合力で大阪桐蔭が上なのは確かである。

 第2試合は、アナがイマイチであった。レフトを越えた当たりを、
「記録はヒットです」と言ったのには耳を疑った。

 また、ワンアウト2塁で、バッター左の9番・田中の場面において、
「セカンドランナーをどうするか」にも、「おい、おい」と声が出た。

 どうやら野球をあまり知らないくせぇ。そういうこっちゃ、いかん。

 第3試合は、常総学院が順当勝ちした。大阪桐蔭としては、準々決勝で常総学院と当たるのは嫌だろう。

 常総学院の監督は、84年の夏の決勝戦でPLと死闘を演じた取手二のメンバーであった佐々木監督である。桑田から3安打するなど佐々木監督は2番バッターとして活躍し、全日本メンバーに選ばれた。

 84年の取手二は、あの木内監督に、
「神が私に与えてくれた一生に一度のチーム」と言わしめたチームである。そのくらいの力がなきゃ、KKのPLに勝てねぇ。

 今日の試合を見て、佐々木監督が木内監督の薫陶を受けたことがよくわかった。相手のスキを見逃さないところに、それを感じた。

 それにしても、常総学院は走りまくった。ブルートレイン高校かと思ったぜ。

 明日は、静岡の試合が楽しみである。噂通りの強打なのか、興味深い。

 照の富士−逸ノ城は、新怪獣対決だな。数年後、2人が綱を張っているんじゃないか。

 相撲協会は、この2人の存在によって日本人横綱誕生がますます遠のいたことで、今から吐いているだろう。

 さ、明日も早起きだ。プー太郎になっても、早起きの習慣を守りたいものである…。

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