卓外戦術

　
　プー太郎生活34日目。もう日数を数えるのがアホらしくなってきた。そんなことをやって、何になる？　

　だが、わしは止めん。たとえ、1000日を越えようともだ。

　いよいよ明日はクソ麻雀だ。まあ、そんなに力む相手でもないか。

　明日の勝利を確実にするために２つのことをした。

　１つ目は、競馬がヘタクソな奴に対しての卓外戦術だ。朝からメール爆弾を敢行した。

　夕方、わしの携帯が鳴った。わしの卓外戦術への答礼かと思ったら、フリーダイヤルの番号が携帯の液晶画面に表示された。

　そんなもん、誰が出るか。どうせ、保険の勧誘とかだろ。

　２つ目は、ティップネスに行っての邪念払いである。筋トレ、岩盤浴、ジャグジープール、水中ウォーキング、水泳、サウナ、風呂と、フルで施設を利用した。

　言っとくが、明日は、まじで田村だ。今、持ち金は3376円。場代分はあるから、それで構わねぇだろ。

　田村であることを日記で知らせることも、卓外戦術の一環である。奴は、田村という名前に過敏だからな。

　明日の朝も卓外戦術を展開する。覚悟しておけ。

　しかし、わしの卓外戦術など、アルゼンチン大会のアルゼンチン協会やアルゼンチン・サポーターの敵国への不当行為に比べれば、かわいいもんよ。

　一次リーグの組み合わせに横槍を入れたり、二次リーグの最終戦の時間を前日にずらしたりと、アルゼンチン協会はやりたい放題であった。

　また、決勝のオランダ戦では、オランダイレブンがピッチに出てから、しばらく待たせるという宮本武蔵戦法を取った。さらに、ルネ・ファン・デ・ケルクホフの右手に巻かれた包帯に執拗にアヤをつけた。

　サポーターも、常識では考えられないことをしまくった。ブラジル戦の前夜、ブラジル選手が宿泊しているホテルの前で大騒ぎして、選手を眠らせないなど、奴らには朝飯前であった。

　明日は宮本武蔵戦法もいいな。パンクチュアルなわしが大幅に遅刻することで奴らを苛つかせるのだ。

　パンクチュアルが数少ない売りのわしも、事、麻雀となったら話は別。勝つためには何でもする。

　明日こそ、わしの持つ力、技、反則の３つのミラクルを存分に見せてやるぞ！