隠し球

　
　プー太郎生活36日目。明日から仕事の奴は、今頃、壮絶な闘いを展開しているだろうが、プー太郎には関係のない話だ。

　昨日の麻雀による疲れで、午後１時まで寝てしまった。だから、１日が短かった。

　午後２時前に、ティップネスに顔を出した。今日は、筋トレはパスした。麻雀の翌日に筋トレをするバカはしない。

　が、明日のボディチェックの時間を確認しに、筋トレルームに行った。そしたら、受付に顔なじみになった女性インストラクターがいた。

　「久しぶりね」って、わしは毎日のように通っているぞ。たまたま顔を合わせなかっただけだって。

　明日のボディチェックの時間は、午後１時からということであった。なので、目覚ましを午前11時半にセットした。遅刻するわけにはいかないのでな。

　顔なじみになった女性インストラクターは、「明日、私が見られるかなぁ」と呟いた。うむ、あんたに見てもらいたい。

　前に書いたように、姉ちゃんにタメ口を聞かれるのは心地良い。その方が親しみを感じる。

　これは、キムラに変身する日も遠い日のことではないな。もう店も当たりをつけてある。

　筋トレルームを去った後、岩盤浴とジャグジープールで、昨日の疲れを癒した。わしがそうしていた頃、競馬がヘタクソな奴は、敗北の味を噛み締めていたことだろう。

　帰宅してテレビをつけたら、ＮＨＫで大相撲の裏側を特集する番組をやっていた。そしたら、相撲教習所の訓練室を、「ここが新人力士の虎の穴です」と紹介した。

　こうしてみると、「虎の穴」という名前は、完全に市民権を得ているな。わしは、それが嬉しかった。

　その番組を見終わった後、ゲンダイのＧＷ特別号において、まだ読んでいない記事を読んだ。

　本誌辛口評論家、2000本安打・山崎裕之と完全試合男・高橋善正の「セ・パ開幕１か月の誤算を斬る」は面白かった。

　高橋善正の、「ＦＡになっているから獲得した、ではダメ。チームのことを考えた補強をしないと。そこはメジャーを見習わなきゃダメだよ。まあ、日本にもＧＭはいるけど、阪神の中村ＧＭは論外だな」には、爆笑させてもらったわ。

　山崎裕之は理論派で知られるが、読売に対して厳しい論調を展開するので、ずっと傍流に置かれている。

　山本浩二のように読売に媚を売らないと評論家として美味しい思いをできないのが納得いかん。

　山崎裕之といえば、現役時代の隠し球事件が印象に残っている。って、そのことは、前にも日記に書いたことがあるかもしれないが。

　その事件とは…。

　セカンドの山崎がボールを隠し持っていて、セカンドランナーが離塁するのを息を潜めて待っていた。

　ところが、セカンド塁審が山崎に、「おい、山崎、ピッチャーにボール返せ」と言って、せっかくの作戦がパーになってしまった。ベンチの広岡監督は、「野球にならん」と、激怒したのであった。

　ここ最近、隠し球をプロ野球や高校野球で見た記憶がないな。読売の元木がやったのが最後か？

　阪神の暗黒時代に、元木が隠し球でランナーをアウトにし、頭を指で指し、阪神ベンチを挑発したことがある。

　それで、次の元木の打席で、中西清起がデッドボールを食らわせた。「いや、あれには頭にきましてね」と、中西がラジオで言っていた。

　高校野球では、箕島−星稜における、星稜のサード・若狭の隠し球が有名である。

　延長14回裏、ワンアウト３塁のサヨナラの大ピンチの場面で成功させたのだから、価値のある隠し球だった。

　その隠し球を食らった森川が16回裏にウルトラ奇跡の同点ホームランを打ったことは、高校野球ファンの誰もが知っている。

　また、1980年の選抜大会で、広陵のファーストの鳥居が、１回戦の東海大四戦と準々決勝の諫早戦と、２度も隠し球でランナーを刺したことがあった。

　岩鬼はクリーンハイスクール戦で隠し球でアウトになり、ファーストを、「この卑怯者」と怒鳴りつけた。それを見たマウンドの影丸は、「やめろ、葉っぱ。これも実力のうちだぜ」と、岩鬼を一喝した。

　わしが琴光喜だった頃、隠し球となる高校を幾つか抑えていた。1995年の選抜の観音寺中央が、その最たる例であった。

　それはそうと、ゲンダイのＧＷ特別号の300円は、やや高いと感じた。というのは、中身が薄かったからである。

　それでも、チップ１枚の500円からすれば安い。それを考えると、チップ１枚500円というのが如何に高いかがわかる。

　しかし、竹井の言うように、「バクチ打ちは、金貸しとは違う。勝負中に金の値打ちなどを考えたら、その時点で負けだ」である。

　だから、竹井は、1000点320万のレートでも冷静沈着に打てたわけである。

　さて、今からボクシングだ。ボクシングの感想を明日の日記で書きたい。

　明日のボディチェックで、前回の計測より体脂肪率が落ちていたら、ポイントがもらえるそうである。どうせ、落ちてねぇよ。

　しかし、明日の朝が早いのがハガい。