大会8日目

 
 プー太郎生活136日目。

 早実はしぶといな。今日のような試合をものにするとはよ。

 広島新庄の迫田監督としては、堀が序盤でKOされたのは、
「計算外だよ、玄大佐」だったろう。

 その後、三白眼の男も真っ青のピッチャーを目まぐるしく変える戦法に出た。その攪乱戦法に、早実打線はよく対応できたものである。

 この試合、早実にはビッグプレーがいくつか出た。

 センター渡辺のファインプレー、清宮の頭脳プレー、そして、うざったく走り回っていた広島新庄のセカンド盗塁を加藤が刺したプレー。それらが勝因であったことは確かである。

 しかし、9回裏は痺れたわ。1点リードして、マウンドには1年生ピッチャー。逆転サヨナラ負けに備えて、吐く準備をしていた。

 が、それは杞憂に終わり、三者凡退。迫田監督が動き過ぎたことで、レギュラーがベンチに引っ込んでいたことが幸いした。

 勝ったからいいようなものの、エース・松本のジキル&ハイドのピッチングは何とかならんか? 3回まで完璧なピッチングをしていたのに、4回にフォアボールを連発して崩れた。

 そんなピッチングじゃ、次の試合は勝てんぞ。と思っていたら、3回戦の相手が東海大甲府に決まって吐いた。

 あの打線を松本が抑えられるかよ。まじでボコボコにされるぞ。

 それと、東海大甲府の菊池をそんなに打てまい。つまり、負ける公算が相当高いということである。

 ちなみに、早実は、1982年に板倉の伝説のホームランで東海大甲府に勝っている。って、そんなの何のアドバンテージにもならん。

 第3試合には痺れた。こういうノーガードの打ち合いも、高校野球の魅力。お互いに打力が投手力を上回った。

 大阪偕星の最後は気の毒だった。ファーストのエラーで出たランナーがサヨナラのランナーになったのだから。

 それにしても、光田がこんなに打たれるとは思わなかった。まだ潰れたマメが完治していなかったのか? 

 九州国際大付は3ホーマーか。皮肉なもので、大型チームと騒がれた昨年のチームが不発で、さして期待されてなかった今年のチームが見事な打撃を見せた。

 第3試合の興奮も冷めやらぬまま、第4試合を見た。そして、吐き倒れた。

 平沼が7イニングで18安打を浴びるなんて、たれや思わん。敦賀気比、まさに惨敗であった。

 第4試合が始まる前、アナが平沼の不調を伝えたので嫌な予感がした。それにしたって、あそこまで打たれるたぁ。

 敦賀気比の敗退で、早実が勝った喜びが吹っ飛んだ。わしはジャイアントキリングが死ぬほど嫌いなんじゃい。

 それ以上に…。…に関しては、愛知県出身の元大関に聞いてくれ。

 花巻東は、佐々木監督の選手起用がことごとく当たった。
「若いのに策士」と言われる采配ぶりであった。

 わしが第4試合中、ずっと吐いていたのに、小太郎は爆睡していた。

 頭にきたので、第4試合が終わったと同時に、小太郎を散歩に連れ出した。散歩中も、わしの嘔吐は止まらなかった。

 岩隈がオリオールズ相手にノーヒットノーランを達成しただと? それは凄い。

 今のオリオールズが強打戦であり、指名打者制のあるア・リーグのチームだからである。

 野茂も、2001年にオリオールズ戦でノーヒッターになった。ただ、あの時のオリオールズ打線は、デシールズが3番を打つという、かわい子ちゃん打線だった。

 だから、岩隈の方が価値が高い。ノーヒットノーランを役満に例えたら、野茂のは四暗刻、岩隈のは緑一色という感じか? 

 わしは緑一色を和了ったことがないが、大学3年生の時、隣の卓の奴が緑一色・四暗刻のダブル役満をツモった。世の中、あり得ないことが起こるものである。

 明日、仙台育英に万が一があったら出家する。そんなことはないと信じたいが…。

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