小さくハマる

 
 プー太郎生活223日目。

 ミニレッスンが始まる5分前にフリースペースに行った。

 そうだろう、そうだろう、清楚な美女の姿はなかった。そして、ドブスチビが居た。

 女性インストラクターが、
「昨日と同じペアでやりましょうか」と言ってきたので、思っくそ吐いた。

 おい〜、勘弁してくれよ。まじでシャレにならん。

 それで俯いていたら、女性インストラクターが、
「元気ないですね。大丈夫ですか?」と話し掛けてきた。

 大丈夫じゃねぇわい。それでも、
「いえ、別に何ともないです」と答えた。

 
「あ゛〜、今日も地獄の120秒だ」と覚悟を決めていたら、レッスンが始まる前に正式にペアが決められ、30代半ばの女性とのペアになった。

 女性インストラクターは、わしが何で俯いていたのか、わかったのかもしれんな。

 その30代半ばの女性はメガネを掛けていたが、まずまず綺麗な人であった。

 そんなもん、お釣り作戦の応用よ。ボールを深く握った。

 その女性はなかなか感じも良く、ペアを組む前に
「よろしくお願いします」と言ってきた。それが当たり前よ。

 そして、ボールを受け渡しする時に、お互いに
「はい」と声を掛け合った。昨日、お互いにダマだったのとは大違いである。

 しかし、その女性の左手薬指に指輪があった。そういう人を世間が放っておく訳がないわな。

 というわけで、3日連続でハマることはなかった。と思いきや、中華の日高屋で小さくハマった。

 バクダン定食の大盛りを頼んだのだが、漬物がザーサイからキュウリのキューちゃんに変わっていたのである。

 ザーサイなら余裕で食える。が、キュウリのキューちゃんには手も足も出ない。

 なんだって、漬物がザーサイでなくなったんだ? 中華の漬物といったらザーサイじゃねぇか。

 残すことを恥としないモノホン君やタキザワと違って、わしは店で出された物を残すのに引け目を感じる性格である。

 レジを済ませると、脱兎の如く店を出た。漬物がザーサイに戻るまで日高屋で定食を注文するのを止めよう。

 今日のメキシコはしつこかった。ったく、ペドロ・フローレスじゃねぇぞ。

 それはそうと、代表選手が集められずに出場辞退まで考えていたメキシコに、ここまで手こずるようではあかん。

 もしメキシコがエイドリアン・ゴンザレスらから構成されるフル代表だったら勝てなかった可能性が高かったことは、南海権左でもわかる。

 9回に澤村が登板した時は、不思議な気分であった。普段は
「打たれろ」と思っているからである。

 澤村は山田の拙守もあって、1点を守れなかった。ったく、使えねぇ。

 今日もテレ朝の放送で、解説が古田と前田であった。

 嫌な奴として知られる古田と変人として有名な前田であるが、2人に会話のキャッチボールが今日も見られた。これは、お互いにリスペクトしているからだと思われる。

 栗山と古田が解説だった時は、2人が絡むことは一切なかった。

 古田は栗山のことを、
「現役時代の実績は全くないし、言っていることは女・子供でもわかること」と、バカにしていたのだろう。

 一方の栗山は、古田がいけ好けない奴だと知っている。だから、2人の間に会話がゼロだったわけだ。

 明日は、高田馬場の歯科医院に行く。そこは何度も書いているように、修羅の地・雀荘サンの真裏にある。

 明日は、歯科衛生士による歯ブラシ指導である。歯磨きはデタラメにやっていないが、柔道の指導以上の指導をされよう。

 それより、ふんだくられる金が幾らかが不安である。とにかく、そこは高いからな。

 まあいい。たとえ高かったとしても、22日に競馬がヘタクソな奴をサンで懲らしめて、その埋め合わせをするからよ。

 歯科医院で
「田村」になるわけにはいかないので、今日、金を下ろしてきた。

 明日、歯科医院でハマりそうな嫌な予感だ…。


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