パルシステム?

 
 プー太郎生活1035日目。

 10時半頃、ヒゲを剃っていたらインターホンが鳴った。

 あ゛〜、新聞の勧誘か? だから、わしはニュースはネットで読むんだよ。

 モニターを見たら、隣の部屋のおばさんと見知らぬ兄ちゃんが映った。

 あんだ、その取り合わせは? わしに何か文句をつけに来たのか? 

 ドアを開けると兄ちゃんが、
「パルシステムの者です。お隣さんから紹介を受けまして」と切り出した。

 パルシステム? 聞いたことはあるが、よう知らん。

 すると、隣の部屋のおばさんが、
「うちは週3回、こちらから宅配でお惣菜とかを取っているんです。お宅もどうですか?」と、水を向けてきた。

 続いて兄ちゃんがパンフレットを、わしに渡した。絶妙なコンビネーションだな。

 値段を見たら、けっこう高かった。素材はいいようだが、わしにとっては安いのが一番。

 それに宅配してもらうほどの量は必要ない。そんなもん、断る一手だ。

 が、兄ちゃんは、
「今、キャンペーン中なんです。その間、お試しでどうですか?」と粘った。おばさんも、「どれも美味しいですよ」と、援護射撃に出た。

 ははぁ。わしを契約させたら、おばさんに何か特典があるわけか。生活偏差値が低いわしでも、すぐにそれがわかった。

 どのみち、わしに宅配の惣菜など不要。わしにもライフスタイルってのがあるんじゃい。

 なので、再度、断った。そしたら兄ちゃんは残念そうに、
「来週、また来ます」と言って帰った。

 何度来ても無駄だ。惣菜は、てめぇ自身で買う。

 それにしても、隣の部屋のおばさんも面倒なことをしてくれたもんだ。わしが悠々自適の生活をしていると勘違いしているくせぇ。

 当然、弟に相談した。そして、当然、どやされた。

 
「今度はビシっと断れよ」って、わしはちゃんと断ったわい。それでも相手が引き下がらなかっただけだ。

 しかし、何で、そんなことで悩まないとならないんだ? ハガいにも程がある。

 けっ。読売が勝ちくさった。より不快指数が上がったわ。

 よし。頭を切り替えて、これから在宅の仕事だ。

 能率が上がるとは思えん…。

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