人間には2種類いる

 
 プー太郎生活1812日目。

 
「村上 奪首」
(サンスポ) 

 開幕前、こんな見出しが躍るとは、誰が予想できたであろうか? 

 これが一時の夢だということはわかっとる。それでも、夢も見られない死体だった去年より遥かにましである。

 依然として、米の計量カップは行方不明のまま。なので、今日の夕飯は天玉うどんとした。

 薬味のネギは免罪符にならないだろう。だから、今日の夕飯は不可とする。

 わしは、依然として猫舌である。今日は熱いうどんにしたのだが、すぐに食べることができなかった。

 昔、書記長が、
「僕は犬舌なんで、熱い物は大丈夫です」と言っていたので、小太郎に熱い野菜をやったことがある。

 が、小太郎は受けつけなかった。犬も熱い物はダメだということを、その時に初めて知ったわ。

 
「依然として」は、もう1つある。号泣組翁から今日も赤紙が来なかったのである。

 いったい、どうなっているんだ? もっとも、焦る必要は何にもナイマンだが。

 ただし、別件で木曜に翁に会いに行くことになった。コロナ禍で昼食を共にできないのがハガい。

 翁からは、‘しゃれこうべ’のお袋さんが亡くなったという話を聞いた。

 なので、‘しゃれこうべ’に香典を渡す。‘しゃれこうべ’は母親の通夜に来てくれたし。

 ‘しゃれこうべ’には、ご愁傷様の一言しかない。母1人、子1人だったのだから。

 いつだったか、著名人の誰かが以下のようなことを言っていた。

 
「人間には2種類いる。それは、母親と死別した人間とまだ死別していない人間である」 

 わしは、それに感じ入った。母親との死別がどんなに悲しいかを身を持って知っているのでな。

 
「人間には2種類いる。それは、偏食である人間と偏食でない人間である」 

 これも言い得て妙ではないか? 偏食だと何かとハガい思いをすることは確かである。

 「人間には2種類いる。それは、ギャンブルをやる人間とやらない人間である」

 男子たるもの、ギャンブルの1つや2つはやらないとダメよ。むろん、どこぞの奴のように中毒になってはいかん。

 
「人間には2種類いる。それは、仕事熱心な人間と仕事に対して不真面目な人間である」 

 前者は翁、後者はとっつぁんであることは書くまでもない。

 わし? 好きな仕事に対しては熱心だったと思うが、雑用はクソ余裕でサボっていた。

 さて、明日は赤紙が来るか? その際は死を賭してザトペックになる。了
  

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