大会12日目

  
 プー太郎生活2929日目。

 クーリングタイムで流れが変わる。

 今日の第1試合は、その典型的な試合であった。

 5回まで慶応打線は、今大会で一番の出来だった東恩納に翻弄され、3安打のみ。

 しかも、先発左腕が4番の仲田に先制ツーランを浴びて、2点をリードされるという有様。

 沖縄尚学としては、これ以上ない展開に持ち込めた。

 そのツーランであるが、一塁が空いていて、続く5番と6番が左なので、わしが監督だったら申告敬遠を指示していたところである。

 試合はまだ中盤で、ランナーを溜める方が嫌だったから勝負に行ったのだろう。

 東恩納の快調なピッチングから、沖縄尚学が逃げ切れるかと思われた。

 しかし、慶応打線は甘くなかった。3回り目で東恩納を捉えた。

 それにしても、6回が6点というビッグイングになるとは…。

 誰もが思ったこと。
「3番の渡辺へのフォアボールが東恩納には痛かった」

 それで満塁になり、ストライクを取りに行ったストレートを痛打された。

 それから慶応打線が勢いに乗り、沖縄尚学には取り返しのつかない6失点となってしまった。

 結局、沖縄尚学は4安打か。地方大会から打線が湿ったまま終わったな。

 エースの小宅を9回に登板させたのは優勝を見据えてのことか。

 森林監督は初戦での勝利監督インタビューで
「あと4勝」と言っていたから、最初から優勝を狙っていたわけだ。

 監督がここまでハッキリ優勝を言葉にするのは、あまりないことである。

 80年に横浜の渡辺監督が事あるごとに優勝宣言をしていたのを思い出すが。

 土門アナは、
「その優勝宣言が特に印象に残っている」と、それから何年も経ってから言っていた。

 渡辺監督は、
「あのメンバーだったから、その方が効果的」と、後々語っている。

 愛甲によると、
「当時のメンバーは不良しかいなかった」というから、そうだったと思われる。

 第2試合は予想を外した。しかも大差がつくとは…。

 土浦日大は完全に勢いに乗って来たな。慶応戦も番狂わせがあるかもしれん。

 土浦日大は、これまでの4試合を全て違う勝ち方で勝った。

 そういうチームが甲子園で最も怖いのは経験済みである。

 試合を振り返ると、やはり無駄なフォアボールが失点に繋がった。

 フォアボールで溜まったランナーを確実に還した土浦日大の各打者の勝負強さが光った。

 試合後、4点目のスクイズがクローズアップされていたが、わしはクソ余裕で読んでいたことを申し添えておきたい。

 八戸学院光星はバッティングも振るわなかった。これはリリーフした土浦日大の左腕が良かったからだが。

 その左腕の最大の強みは四死球をほとんど出さないことである。慶応打線も手こずりそうだ。

 第3試合は意外な試合展開となった。ある程度の打ち合いを予想していたからである。

 おかやま山陽とすれば投手リレーに失敗した形になった。

 が、エラーとフィルダースチョイスでのノーアウト1、3塁は、リリーフしたピッチャーには厳しかった。

 結局、8回は5失点。黒木相手に5点はあまりにも大きかった。

 黒木は如何にも打ちにくそうな左腕。仙台育英打線も黒木をそうは打てまい。

 花巻東の先発ピッチャーが智弁学園戦で好投した左腕だったら…。

 それでも勝てなかったろうな。湯田に完全に抑えられたし、高橋が投げたとしても打てなかったと思われるからである。

 わしは綺麗ごとは好きではないが、花巻東の最後の4点は感動的ですらあった。

 何としても佐々木麟太郎に繋ごうという気持ちが伝わってきた。

 本当に佐々木麟太郎に回ったが、最後はセカンドのファインプレーに阻まれた。足が遅かったな。

 試合終了時にオヤジの佐々木監督が泣いているように見えた。そりゃ、泣くわな。

 佐々木麟太郎はプロ志望届けを出すであろうか? 

 今日はドラフト候補の湯田に翻弄されたし、本人は自信を失ったかもしれん。

 最後に4点を返されたとはいえ、仙台育英としては理想的な勝ち方だった。

 4回で大差がついたことで湯田を4イニングで降板させられたし、高橋を温存できた。

 仙台育英で1つ疑問に思ったのは、斎藤敏哉を先発オーダーから外したことである。

 長打力のある斎藤敏哉は打線に不可欠だと思うのだが。

 
「準々決勝が最も面白い」と言われるが、今年は4試合とも点差が開いてしまった。

 その分、準決勝では接戦を期待したい。まあ、順当なら仙台育英と慶応が勝つだろうけど。

 明日は2回目の休養日。救いは、明日が日曜日で見る番組が多いことである。

 明日はティップネスにも行かないし、クソみたいに寝ていられる。それで寝不足を解消したい。了

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