大会14日目

  
 プー太郎生活2933日目。

 予想を思っくそ外した。グーの音も出ん。

 何と言っても。丸田の先頭打者ホームランが効いた。

 元近鉄の鈴木啓示氏が、
「先頭バッターにホームランを打たれると、ピッチャーは一番ガクッとくる」と言っていたように、湯田はそれでガタが来た。

 
「夏の大会の決勝戦での先頭打者ホームランは記憶にないな」と思っていたら、「史上初」と伊藤慶太アナが紹介した。

 選抜大会では82年の決勝戦でPLの佐藤が先頭打者ホームランを打っている。

 それも初球。いきなり吐いた記憶がある。

 丸田の先頭打者ホームラン以降、終始、慶応のペースで試合が進んだ。

 そうしたなかでも、仙台育英には5回表の5失点が致命的であった。

 レフトとセンターが交錯して2点タイムリーとなって時点で仙台育英ナインの緊張の糸が切れたと思ったのは、わしだけではないだろう。

 それにしても、慶応としては、これ以上ない快心の勝利だったな。

 勝因の1つは、2回、3回と、最少失点で切り抜けた先発左腕・鈴木の好投である。

 結局、鈴木、リリーフした小宅とも仙台育英打線にタイムリーを許さなかった。

 仙台育英は強豪との対戦ばかりで余力がなかったのか? 

 打撃が淡泊だったし、湯田、高橋の両投手の出来からして、そう見えた。

 慶応にとって険しい山だったのは、予選の決勝戦の横浜戦と3回戦の広陵戦である。

 中でも誤審が大きな問題となった横浜戦に勝ったのが大きかった。

 なお、小倉元横浜高校部長は、
「誤審に頭にきたから甲子園はニュースでチェックする程度」と、ゲンダイで書いている。

 3回戦の広陵戦は、同点の9回裏に広陵ベンチが真鍋に強攻させていたら、どうなっていたか? 

 と書いたが、慶応の優勝にアヤをつける気は毛頭ない。

 打力は大会随一だったし、やや懸念された投手陣も崩れることがなかった。

 仙台育英も強かった。でなければ、浦和学院、履正社、神村学園などに勝てる道理はなかった。

 惜しむらくは、今日の試合で受け身に回ってしまったことである。

 慶応の大応援団の応援に気圧されたことも確かであろう。

 そうか。解説の廣岡資生氏は、今日でNHKでの解説は最後だったのか。

 それで決勝戦の解説に抜擢されたんだな。それは去年の大矢明彦さんもだった。

 
「廣岡氏の解説は上手かったか?」だと? それについては、ここでは申し上げない。

 1つ言えるのは、嫌味・皮肉の金太郎アメ解説だった叔父の廣岡達郎氏と違って、毒が全くなかったことである。

 あ゛~、今年の高校野球が終わってしまった。脱力感でいっぱいだ。

 明日はティップネスの休館日だし、何をして過ごすか? 

 ムリゲー仕事に挑むしかないか。

 ムリゲーなのは、今から感じている甲子園ロスを早々に払拭することである。了

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