面会初日

 
 プー太郎生活3000日目。

 今日から再度
「である」調ということで。

 今朝は8時半に目が覚めた。

 動物病院は9時から開くので、朝食用の果物を取らずに病院に駆け付けた。

 院内に入ったら、けっこう混んでいて、受付のお姉さんが飼い主達に連れて来た飼い犬の容態を問うているのが耳に入った。

 
「このところ黄疸が出ていまして」

 「昨日から呼吸が荒くなっています」
 

 どれもこれも深刻な病状の報告で胸が痛んだわ。

 9時半過ぎに手術した医師に呼ばれ、画像で切り取った脾臓と腫瘍を見せられた。

 医師の説明と合わせて考えると単なる出来物でないのは明白。

 となると、悪性の可能性は50%になる。それでまたズーンと落ち込んだ。

 その後、小太郎と面会した。体中管だらけと思ったところ、点滴の管が1本繋がっているだけだった。

 小太郎は普通の状態であったが、クンクン鳴いていた。

 開腹した傷口が傷むのだろう。かわいそうに。

 そうか。フードを全く食べていないのか。

 それで医師に、
「オヤツなら食べるかもしれませんね」と言われた。

 なら、家に取りに帰るまでよ。が、持ってきたオヤツも全く食べようとしなかった。

 それを見た医師は、
「昨日、手術したばかりですから」と指摘した。

 うむ~。人間だって、そうだからな。

 とりあえず、オヤツをフードの入った皿に入れたままにした。

 わしが帰った後、食べてくれればいいのだが。

 わしが小太郎の頭を撫でている時、お姉さんが入ってきた。

 
「鳴くのは痛いからでしょうかね?」と尋ねた。

 
「いえ。お父さんが来てから鳴くようになりました。今朝は鳴いていませんでしたから」

 それを聞いて泣きそうになった。小太郎は、わしが守る。

 結局、午前の診療が終わる12時近くまで小太郎の傍に居た。

 2時間半など、あっという間に過ぎた。

 明日も面会に行く。明日は今日より元気になっていてくれ。

 状態が急変することもあるそうだから、当然、ティップネスには行かなかった。

 むろん、寝る時もスマホの電源は切らん。

 果たして、退院はいつになるか? 

 退院後が大変なのはわかり切っている。

 それにしても、病理検査の結果が出るのが怖い。

 本当に生きた心地がしない。了

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