大会初日

 
 プー太郎生活3256日目。

 8時半からの開会式はNHKで見た。

 8時からだったらNHKは朝ドラを流して、15分遅れで開会式を中継したのであろうか? 

 今年の開会式担当の男性アナは豊原アナであった。

 わしは、読売ファンであることが見え見えの実況をする豊原アナが好きでない。

 豊原アナは、甲子園の歴史を紹した際、
「ラッキーゾーン撤廃後に最初にホームランを打ったのは、ジャ…、メジャーで活躍した松井秀喜さんです」と抜かした。

 開会式で始球式のボールを投げた江川を開幕試合の担当アナは、
「巨人で…」と、「ジャ…で」とは言わなかったぞ。

 それが真っ当な実況よ。そして、豊原アナの
「ジャ…」に怒るのがわしの狭量な正確なんじゃい。

 開会式では広陵のユニフォームのデザインが一新されていたのには目が点になった。

 中井監督の案か? わしは前のユニフォームの方がセンスがあると思うのだが…。

 選手宣誓で智弁和歌山の主将が今年が甲子園100年目ということで、
「100年後も…」という文言を入れた。

 100年後か…。わしはもちろん、今の高校球児も誰も生きておらん。

 しかし、確実に100年後はやってくる。それは1000年後も、1万年後もだ。

 1万年経とうが、1億年経とうが、死んだままという事実に身の毛がよだつ。

 今はそういうことを考えないようにして甲子園大会を楽しみたい。

 江川の始球式を見たが、さすがにもう速球は投げられないということか。

 そりゃ、そうよ、69歳というのだからな。

 それにしても、江川が69歳とは…。それだけ月日が流れたというわけだ。

 開幕戦の滋賀学園-有田工は、両校の予選の戦いぶりからしてロースコアの試合になると思った。

 が、10―6という乱戦気味の試合となった。

 有田工の敗因が予選5試合で2つだったエラーが7つも出たことである。

 初回のセンターオーバーの2点タイムリーツーベースもセンターが取れた打球だったし。

 不可解だったのは、同点の8回のノーアウト満塁の場面で、有田工ベンチが1年生をリリーフに送ったことである。

 その時のカウントがノーボール・ツーストライク。

 解説の杉浦さんも、解説の仕様がない風であった。

 さすがに、その場面は1年生ピッチャーには荷が重かった。

 2本タイムリーを打たれ、外野手の2つのファンブルもあって4点を失った。

 有田工は9回に粘ったが、反撃は2点まで。

 開会式直後の試合は滋賀学園が制した。

 これで花巻東の相手は滋賀学園となった。

 1回戦の相手が決まっていない高校が勝つケースは極めて少ないが、今年は…。これ以上は書かん。

 健大高崎、辛勝。

 その最大の要因は看板の打線が英明の右腕の投球術に封じられたことである。

 5安打で長打は0。また、タイムリーも0。

 取った唯一の点は珍しい形での幸運な点であった。

 5回に2番バッターが空振り三振かと思ったところ、キャッチャーがファーストに悪送球して振り逃げで生きた。

 そして、エンドラン崩れの盗塁でワンアウト2塁となった。

 ここで4番の箱山がレフトへ大飛球。

 ホームランか? しかし、レフトがフェンスにぶつかりながら取った。

 その時、レフトが一瞬、脳震盪になり、捕球体勢が乱れた。

 そこを見たセカンドランナーが抜け目なく一気にホームイン。

 その1点が結果的には虎の子の1点となった。

 健大高崎の先発は左腕の下重であった。

 下重は好投したが、4回にワンアウト満塁のピンチを招いた。

 ここで健大高崎の青柳監督は、150㎞右腕の石垣をリリーフに送った。

 
「まだ早い」と思ったが、相手ピッチャーから、そう点は取れないと判断したのだろう。

 それが正解であった。フルカウントまで行ったが、3-2-4の併殺に打ち取ったのだから。

 その後はヒットも許さず零封した石垣だったが、6回は相手の走塁ミスに助けられた。

 先頭から連続でフォアボールで、ノーアウト1、2塁。

 ここは当然、送りバント。その送りバントを石垣がファーストへ悪送球し、ボールがライトに転がった。

 「同点になって、なおもノーアウト1、3塁か」 

 そう思ったところ、セカンドランナーがホームに還って来ず。

 そして、セカンドをオーバーランしていたファーストランナーが刺された。

 ビデオで再生されると、セカンドランナーがサードベースにスライディングしていたことがわかった。

 なるほど、それでサードでストップしたわけか。

 しかし、これは走塁ミスと言えるのではないか? 

 その後のピンチも凌ぎ、石垣は6回も無失点で切り抜けた。

 その後の石垣は危なげなく、9回はツーアウトからフォアボールを出したが、代走が2盗を失敗して、試合終了。

 1-0で健大高崎が逃げ切った。

 健大高崎としては、こういう試合を乗り切ったのは大きい。

 次戦は今日より楽な気分で戦えるのではないか? 

 第2試合の解説は杉本さんであった。

 際どい試合だったことで杉本さんの解説が冴えた。

 NHKよ、杉本さんを最低でもあと4試合は解説させろよ。

 第3試合は智弁学園が9回表に2点差を追いついてタイブレークに入った。

 その同点の場面であるが、ワンアウト1、2塁からのセカンドゴロはゲッツーかと思われた。

 が、一塁はセーフのジャッジ。

 NHKはそのプレーを再生しなかったから、中継スタッフも怪しいジャッジだと思ったのであろう。

 セカンドゴロを打ったのは、途中から3番に入っていたセカンドの選手。

 イージーなセカンドゴロをエラーしたことで懲罰的にセカンドを交代させた小坂監督だが、3番の選手だったので、その采配を疑問に思ったことは確かである。

 併殺を免れたことで、ツーアウトから同点タイムリーが出て、智弁学園は追いついたのであった。

 疑問といえば、10回裏の岐阜城北のベンチの采配もである。

 表に3点取られたのに、ノーアウト1、2塁で送りバントを指示するとは…。

 バントの構えをした時、アナが解説の山口さんにその意図を聞いたが、山口さんも返答に困っていたわ。

 その送りバントが送球ミスを誘い、それをきっかけに同点に漕ぎ着けたのだからわからないものである。

 11回表もバントの処理ミスから智弁学園が3得点した。

 おい、おい、また送りバントたぁ。しかもバッターは3番だぞ。

 最後はショートライナーで併殺。智弁学園が勝った。

 しかし、9回のファーストでのジャッジといい、なぞの送りバント2つといい、釈然としないものが残った。

 明日は強豪が次々と登場するが、何と言っても注目は大阪桐蔭-興南である。

 興南のエースが好左腕だけに、ムーミンは右のラマルを起用するか? 

 何はともあれ、明日も3試合をフルに見る。了

次の日へ 前の日へ
日記トップへ HPトップへ