大会9日目

 
 プー太郎生活3264日目。

 連日の7時半起きは修行だ。

 だが、今日も目覚まし時計に勝って、7時20分に目が覚めた。さすが、わし。

 第1試合の神村学園-中京大中京は、1回戦の木更津総合戦に続いて神村学園が逆転勝ちした。

 何せ神村学園は左バッターが8人で、中京大中京のエースは左腕。

 神村学園にとっては試練の試合になると思っていた。

 実際、チャンスは作れども、5回まで無得点。

 一方の中京大中京は、3回に左対左ながら2番バッターがタイムリー。

 4回はセカンドが深追いし過ぎてツーベースにしたランナーをセーフティースクイズで返して2点目。

 中京大中京としては理想的な展開となった。

 が、この試合もクーリングタイム後に流れが変わった。

 6回表、4番の当たっていない正林がフォアボールで出塁。

 そこからワンアウト2塁とし、6番の上川床がセンター前へタイムリー。
 
 さらに7番がレフトへツーベースを放って、ワンアウト2、3塁。

 ここで中京大中京の内野陣は深く守った。

 まだ6回だから、同点やむなしという陣形を取ったわけだ。

 そういう場面では内野ゴロも打てずに無得点に終わるもの。

 だが、8番バッターはきちんとセカンドゴロを打って、神村学園が同点に追いついた。

 そこで終わらず、ピッチャーの9番・今村が自らタイムリーを放って、神村学園が逆転。

 さらに中京大中京の左腕がフォアボールを出したところで、右腕に交代。

 これは左バッターが8人の神村学園には有難いと思ったが…。

 中京大中京はピッチャーへの代打策もあり、目まぐるしくピッチャーを変えた。

 その中で目を見張ったのは、3番手の2年生右腕である。

 最速147㎞で、フォークも切れた。

 が、その右腕から9回表に2番の入木田が速球をライトにホームラン。

 この1点が決勝点になり、神村学園が4-3で逃げ切った。

 これで神村学園は、木更津総合、中京大中京という骨のあるチームを連破。

 しかし、左腕エースの今村の疲弊が懸念される。

 それと、4番の注目のバッターの正林がスランプ気味なのが気になる。

 ベスト8へは進出するだろうが、それから先は厳しいと見た。

 岡山学芸館の先発は、前の試合で1点差の9回を締めたピッチャーとは意外であった。

 岡山学芸館の監督によるとダブルエースの1人だという。

 そのピッチャーが落ちるボールを駆使して掛川西打線を抑え込んだ。

 掛川西には2回裏の1失点が重く、8回裏の追加点で更に追い込まれた。

 9回表にツーベースが出たものの、結局、無得点。それでは勝てん。

 8月15日ということで、正午に戦没者に黙祷を捧げるために試合がストップした。

 今回はツーアウトランナーなしの場面だったが、滝川高校の奇才・吉本元監督は、
「その1分間で試合の流れが変わる」と言っていた。

 それを聞いたのは、わしが中学生の時だったと記憶している。

 
※1969年の兵庫では、淡口、山本功児の左の3、4番の三田学園打線が猛威を振るっていた。

 その2人を封じるために、吉本監督は左投げのファーストを2人が打席に立つ度にツーポイントで投げさせ、三田学園打線を封じたのであった。

 それは、木内監督の柏葉のワンポイント起用の15年も前のことである。


 いったぁぁぁ。

 延長10回裏に中村が打った瞬間に絶叫マシーンになった。

 しかし、早実-鶴岡東が0-0でタイブレークに入ると、試合前に誰が予想できたであろうか? 

 わしは、ある程度の点の取り合いを予想していた。

 それが見事な投手戦。

 早実の中村も素晴らしかったが、鶴岡東の左腕も抜群の出来だった。

 実際、ともに点が入る雰囲気がなかった。

 ただ、7回裏のワンアウト2、3塁での3度のバント失敗と8回裏のノーアウト1塁での牽制死には吐いた。

 それもこれも勝てば帳消しよ。

 何とか勝てたのには運もあった。

 0-0の9回表の先頭の2番バッターにフルカウントからボール気味の球をストライクに取ってくれたのはラッキーだった。

 もしフォアボールで出していたら、その後、4番にヒットを打たれたから失点していたからもしれん。

 10回表は固唾を飲んで見ていた。

 ノーアウト1、2塁での送りバントをダッシュしてきたファーストがサードに送って封殺。左投げが生きた。

 次に鶴岡東が仕掛けたダブルスチールをキャッチャーが刺した。

 続くツーアウト2塁でのセンターへの当たりは浅い守りが功を奏してアウト。

 センター前ヒットと思っただけにホッとしたわ。

 10回裏は送りバントでワンアウト2、3塁。

 その場面で鶴岡東は、途中から6番に入っていた選手を申告敬遠。

 これは早実には助かった。その6番は前の打席でスクイズを失敗していてツキがないバッターだったからである。

 ワンアウトで打席はピッチャーの中村。

 中村は10回表を抑えてマウンドを降りた際に足を吊っていたので治療ということで、一旦、鶴岡東ナインがベンチに引き下がった。

 ワンアウト満塁の絶体絶命の場面でのこの間は鶴岡東ナインには嫌な間だったと思われる。

 試合開始直後の初球を中村がライトオーバーに快打。

 その瞬間、絶叫マシーンになったのである。

 これで3回戦に進出。エースの中村が確変しているし、悪くてもベスト8には進出したい。

 心配なのは、足を吊った中村である。

 今日の球数が144球だったし、中1日で次の試合で投げられるのか? 

 その次の相手は大社か。

 大社の左腕は厄介なので、創成館の方がやり易いと思っていたが…。

 大社戦もそうは点は取れないだろうから、中村が投げられないようだと厳しい試合になる。

 大社-創成館も延長タオブレークとなった。

 そのタイブレークでは互いにミスが出たが、創成館のミスの方が致命的なミスであった。

 創成館としては、延長タイブレークに入る前に決着をつけたかったところであった。

 相手のミスもあったが、大社はよく8回に2点差を追いついたな。

 大社は粘り強いとはいえ、小粒であることは確か。

 死んだ子の歳を考えても詮無いが、早実としては報徳学園の方が遥かに強敵であったことは確かである。

 明日は関東地方に台風が襲来するだと?

 ま、わしには関係ないこった。 

 ところで、明日、ティップネスは営業するのか? 

 雨だと休んだおっさんじゃあるまいし、中型の台風ごときで休館になることはあるまい。

 明日は好試合が目白押し。特に広陵-東海大相模が注目される。

 投手力は互角も、打線は東海大相模が上。東海大相模が勝つのではないか? 

 明徳義塾-関東一も見逃せない。総合力で上回る関東一が優勢か? 

 う~む。決勝戦が早実-関東一の東京対決になったりして。

 何を言ってやがる。甘い寝言は寝てから言え。

 ともかく、これでベスト16が出揃った。

 さらなる波乱があるか? それは神のみぞ知るだ。了

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